【中山牝馬S】シランケド 3連勝で重賞初制覇! 頭差激戦制しミルコも歓喜「感謝したい」

2025年3月9日 05:25

<中山11R 中山牝馬S>3連勝で重賞初勝利を挙げたシランケド(撮影・郡司 修)

 ハンデ戦の牝馬限定G3「第43回中山牝馬S」が8日、中山競馬場で行われ、3番人気シランケドが3連勝で重賞初勝利を達成。鞍上のM・デムーロ(46)は、昨春の弥生賞ディープインパクト記念(コスモキュランダ)以来の重賞勝利となった。

 鼻差の借りは頭差で返した。頭差で激戦を制したシランケドのM・デムーロと牧浦師が満面の笑みで喜びを分かち合う。先週中山記念はエコロヴァルツ(2着)で鼻差に泣いただけに、その喜びは格別だ。M・デムーロは「うれしい!先週のリベンジですね!ずっと伸びてくれて最後まで頑張った。この馬に感謝したいです」と相棒のファイトを称えた。

 この日も昨秋から取り組む控える競馬。中団後方で構えたが、向正面で少しだけ押し上がったのはミルコの勝負勘か。直線は外からじわじわと脚を伸ばす。内で抵抗するクリスマスパレード、ホーエリートを力強くパス。わずか1秒1の中に全14頭がなだれ込んだ激戦を、頭差リードで走り抜いた。鞍上は「テンションが高い馬だけど落ち着ければ能力は高い。いい馬ですね。状態も良かった」と明るく振り返った。

 昨年は7月猪苗代特別、10月魚沼Sを連勝。勢いのままにG1エリザベス女王杯を狙ったが、体調が整わず無念の見送りとなった。牧浦師は「少しダメージを蓄積しやすいところがある馬。それでも(3連勝の要因は)そういうところが少しずつ良くなってきたからだと思う」と説明。上を見据えて脚質の幅を広げ、着実に体質も強化。地道な取り組みが初タイトル奪取につながった。

 指揮官は「春はヴィクトリアM(東京、5月18日)を目標としています。大舞台でも楽しみはあると思う。知らんけど(笑い)」と冗談めかしたが、その口ぶりは期待十分。結実しつつある、控える戦法が東京マイルで生きてくるはずだ。牧浦厩舎はヴェントヴォーチェ(高松宮記念)、エコロヴァルツ(大阪杯)に続くG1参戦表明。楽しみ満載の春はもうすぐ。

 ◇シランケド 父デクラレーションオブウォー 母フェアブルーム(母の父ディープインパクト)20年2月7日生まれ 牝5歳 栗東・牧浦厩舎所属 馬主・ニッシンホールディングス 生産者・北海道新ひだか町の下河辺トレーニングセンター 戦績10戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億1764万4000円 馬名の由来は、知らんけど。知らないが(関西の方言)。

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