【桜花賞】阪神JFの再現だ!アルマヴェローチェ差し切る
2025年4月12日 05:20 G1名物「展開王」は数あるファクターの中から展開面にスポットを当てて勝ち馬をあぶり出していく。25年クラシック開幕戦「桜花賞」を担当するのは、先週の大阪杯で勝ち馬ベラジオオペラを◎指名した大阪の新谷尚太記者。仁川の芝はお任せあれ!!と志願の登場だ。今週も同じ上村厩舎の逸材で勝負。2週連続的中でシン展開王を襲名する。
昨年、京都で開催された阪神JFはレースの前半3Fが34秒2のハイペースだった。桜花賞の最重要トライアルであるチューリップ賞は同35秒7。1秒5もG1の方が速いラップが刻まれた。近5年の桜花賞は前半3Fが全て34秒台。中でも最速は阪神JF勝ち馬リバティアイランドが制した23年の34秒0だった。
前半は緩めの流れで推移して、上がり勝負になりやすいチューリップ賞と桜花賞ではレースの性質そのものが異なる。速い流れでリズム良く運び、阪神の急坂でもうひと脚を使える底力が必要。牝馬クラシック第1弾の舞台はスピードに加え、タフさが要求される。1200~1400メートルで好走してきたスピードタイプより、中距離もこなせるスタミナを兼備した馬を狙いたい。
昨年の阪神JFを制したアルマヴェローチェを狙う。昨夏、札幌芝1800メートルの新馬戦は前半1000メートル通過が63秒4のスローでもピタリと折り合い、逃げ切りV。続く札幌2歳Sは初戦とは一転して中団に控える競馬。エキサイトするシーンもなく、直線は内ラチ沿いから鼻差の2着に好走した。初めてのマイル起用となった前走はハイペースを中団でじっくり構え、大外からメンバー最速となる上がり3F34秒3で一気に差し切った。初めて経験したフルゲート(18頭)にも難なく対応。緩急自在に立ち回れるレースセンスが最大の武器になる。
展開的に阪神JFの再現が期待できるメンバーがそろった。阪神JFで逃げたミストレスが繰り上がりでゲートイン。同様の速いラップで飛ばして行きそう。1枠に入ったヴーレヴー、エリカエクスプレスが内からスッと好位を確保。真ん中の9番枠に入ったアルマヴェローチェは先行争いを見ながら理想的なポジションを取れる。前走のG1経験を生かし、道中は人馬の呼吸を合わせてスムーズに流れに乗れそう。外回りの長い直線は馬場の真ん中から末脚ズドン。世代No・1の脚力でまとめて差し切る。2歳女王が貫禄の走りで桜の女王に輝く。