【英・QE2世ジュビリーS】サトノレーヴ 悔しい2着…日本調教馬ロイヤルアスコット初勝利あと一歩
2025年6月23日 05:10 歴史に残る名勝負を繰り広げた。英国王室が主催する伝統の開催ロイヤルアスコットは21日、同国南部のアスコット競馬場で最終日(5日目)を迎え、3R・クイーンエリザベス2世ジュビリーSにサトノレーヴ(牡6=堀)が出走。1番人気に支持され、中団から長く脚を使ったが惜しくも半馬身差2着に敗れた。同開催に出走した日本調教馬としては00年キングズスタンドSのアグネスワールドに肩を並べる最高着順。偉業はならなかったが確かな足跡を残した。勝ったラザット(セン4=仏J・レニエ)は昨年モーリスドゲスト賞以来、2度目のG1制覇。同レースのJRA馬券発売はなかった。
日本調教馬のロイヤルアスコット初勝利へ、あともうひと押しだった。サトノレーヴは大外16番枠(2頭が出走取消で14頭立て)から五分のタイミングでスタートすると初の直線競馬に戸惑うことなくスムーズに追走。外ラチ沿いの中団で前に壁をつくり、じっくり脚をためた。前半3Fを過ぎて徐々にペースアップ。先手を奪い、馬場の中央を走っていたラザットが獲物に狙いを定めるように外に出し、馬体を併せてくる。ラスト1Fは一騎打ちとなり、1完歩ごとに差を詰めながらも半馬身差まで迫るのが精いっぱい。モレイラは「自信を持って臨んだ。調子は良かったけど1頭、強い馬がいた。道中は勝てると思ったけど相手もさらに加速し、粘り続けた」と悔しそうに振り返った。
初の海外遠征となった昨年香港スプリントで3着と好走し、今年初戦の高松宮記念でG1初制覇。再び海を渡り、香港のチェアマンズスプリントプライズ2着をステップに英国にやってきた。大手ブックメーカーがそろって1番人気に設定したように今やワールドクラスのスプリンターとして注目される存在だ。「全力を尽くし、よく走ってくれた。このような素晴らしい舞台で騎乗できたことをうれしく思うし、2着ではあるけど結果には満足している」と相棒を称えた。海外を転戦した、この経験はきっと今後への糧になる。