【中京2歳S】マイケルバローズ 連勝で重賞Vへ!ロードカナロア産駒らしい筋肉魅力

2025年8月26日 05:23

マイケルバローズ

 注目2歳馬を紹介する「Road to 2026」は昨年までのオープン特別からG3に格上げされた「第1回中京2歳S」を取り上げる。マイケルバローズ(牡=上村)は中京芝1400メートルで新馬勝ち。連勝を期して同舞台のここに狙いを定めた。エンブロイダリーが今春、桜花賞馬に輝いた美浦の森一厩舎はパープルガーネット(牝)を起用する。札幌からは、すずらん賞のウチュウノセカイ(牡=青木)に注目だ。

 昨年2歳女王(アルマヴェローチェ)を出した上村厩舎が新たなスター候補生を送り出す。マイケルバローズは先月26日に今回と同舞台でデビュー。好位追走から直線、先頭へ。アイルトンに外から詰め寄られたが懸命に粘り切った。

 上村洋行師の兄・典久厩務員は「普段は従順でおとなしいけどレースに行ったら馬っ気を出して集中できていなかった」とメンタル面の幼さを指摘する。それでも、いきなり結果を出した。鼻差しのいでの勝利には「初めてのレースで勝ち切ってくれたのは大きい。使っていってレースに慣れてくれば」と前を向く。

 前走後は滋賀県大津市のチャンピオンヒルズへの短期放牧を挟んだ。1週前追いはCWコースで上村師が自らまたがってラスト1F11秒3をマーク。しまい重点で軽快な動きが光った。上村厩務員は「新馬戦は(馬体に)余裕を残していて、1回使って体が絞れていい感じ。使ってから間隔が空いていないので(負荷をかけるというより)息をつくる追い切りで動きは良かった」とうなずく。実戦を経験して素軽さが増し、上積みは十分に見込める。

 デビュー前の追い切りから非凡な脚力を示していた。ロードカナロア産駒らしい豊富な筋肉量で、2歳馬ながら490キロ台の体は実が詰まって筋骨隆々。いかにも短距離戦が合いそうな馬体だ。「筋肉の質と量が凄くて、いい体をしている。うちの厩舎の2歳では抜けた存在」と評価。厩舎の先輩で今春、大阪杯連覇を飾った同産駒ベラジオオペラの背中を追いかける。

 曽祖母アルーリングアクトが99年小倉3歳S(のちの2歳S)を制し、祖母アルーリングボイスが05年小倉2歳Sで母子制覇を達成するなど早い時期から頭角を現した。母系の血からも陣営の期待値は高い。「調教師は先々、マイルを試したいと話していた。ここで賞金加算ができれば」。昨年まであった小倉2歳Sが事実上、廃止されたが関西エリアの夏を締めくくる2歳重賞の位置付けに変わりはない。曽祖母、祖母に続くタイトル奪取へ。ポテンシャルを発揮し、秋につなげる。 

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