福永師「これが最終形態だなと」3冠馬コントレイルとの思い出語る 「愛馬の日」でトークショー
2025年9月23日 13:08 JRA馬事公苑で23日、「第50回愛馬の日」が開催され、福永祐一師(48)とパリ五輪の総合馬術団体で銅メダルを獲得した「初老ジャパン」の戸本一真(42)がトークショーを行った。
「馬は生涯のパートナー。馬は飽きない。こんなにハマれる競技、生き物はない」と競馬愛を熱弁した福永師。戸本からジョッキー引退のきっかけを聞かれると「30代半ばくらいの年から調教師に転身するという考えはあったんですけどね。40歳から成績が上がっていっちゃった」と苦笑いしつつ「僕はレースの戦略的な部分を他のジョッキーよりも深く考えて結果を出せていたジョッキーだった。40歳を超えてからレース前に“この乗り方、この位置で競馬をできたら勝つ”ということが見えるようになってきた。あとはどれだけいい馬に出合えて、どのレースを勝っていくか。ということだけになってしまったので新しい発見がなくなった。その時に“そこに命を懸けられないな”と思った」と回答。続けて「騎手はフィジカルの限界があるけど、調教師はそれがない。考え方と管理方法とどう調教していくか、が大事。そこなら“世界一を目指せるんじゃないかな”と思った」と理由を説明した。
また、自身が騎乗した3冠馬コントレイルについて「ああいう馬と最後に出合いたいなと思っていた」と懐古。その上で「最後のジャパンCの返し馬の時に“手綱いらないな”と感じた。これは全ての乗り手に経験させてあげたかった。これが騎手と馬の信頼関係の最終形態だなと思った」とかつての相棒との思い出を語った。