【スプリンターズS】サトノレーヴ 盤石ラスト1F11秒5 モレイラと人馬一体「とても動き良い」

2025年9月25日 05:30

モレイラを背に併せで追い切るサトノレーヴ(左)(撮影・村上 大輔)

 秋の快速王決定戦「第59回スプリンターズS」の最終追いが24日、行われた。美浦ではサトノレーヴがWコースで“進化”の走り。海外経験を積んで成長した今年の高松宮記念覇者が、史上6頭目の同一年春秋スプリントG1制覇へ盤石の態勢を整えた。函館スプリントSを制して勢いに乗るカピリナは坂路でしまい鋭い伸びを披露。鞍上の戸崎圭太(45)は中山3週連続重賞ジャックを狙う。

 サトノレーヴが見た“世界”。その経験こそが彼をまた強くさせた。“完成形”を思わせる、まばゆい馬体と滑らかな脚さばき。堀師は「だんだん競走馬として進化してきている」とたくましくなった愛馬の姿に見とれた。

 最終リハはモレイラを背にWコース併せ馬。道中はリズム重視で運び、絶好の手応えで直線へ。鞍上がグッと手綱を抑えたまま「7~8割くらいの力」(堀師)ながら、ラスト1Fは11秒5とさすがの伸び。僚馬アパッシメント(3歳2勝クラス)に楽々併入した。動きを見守った指揮官は「速いラップが出ているが、余力を持って無理することなく出せた」と納得の表情。「(動きは)問題ないと思う」と合格点を与えた。

 中間の調整にも余念がない。早くから美浦に帰厩し、乗り込みは入念。Wコースでの1週前追い(19日)では、水分を含んだ重い馬場でも5F64秒8の好時計をマーク、ラスト1Fは10秒7と格別の切れを見せた。手綱を取った名手も「凄くいい脚を見せてくれたね」と思わず笑顔。「とても動きが良い。いい状態だよ」と自信をのぞかせた。

 もう国内では負けられない。高松宮記念を制して臨んだチェアマンズスプリントプライズでは、香港最強スプリンターと目されるカーインライジングの2着。続くQE2世ジュビリーSでも2着と、能力は世界レベル。昨年は7着に敗れているだけにコース適性が気になるところだが、トレーナーは「昨年はいろいろなことが後手後手に回ってしまっての結果かなと思っている。中山はもちろん能力を出すのに問題ないコースなので、結果をしっかりと出したい」と不安はない。雪辱は至上命令。史上6頭目の同一年春秋スプリントG1制覇を果たし、再び高みへ羽ばたく。

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