4戦無敗の道営（5）ベストグリーンを主役に指名する。2着に2秒以上の差をつけて鮮烈なデビューを飾ると、距離の異なる重賞を連勝。門別3戦3勝の戦歴を引っ提げて、川崎に遠征した前走・鎌倉記念では南関勢を子供扱い。好位から早めに仕掛けて抜け出す盤石のレース運びで4馬身差の圧勝劇を演じた。ここまでのパフォーマンスに加え、古馬と見間違うような完成度の高い馬体も特筆もの。2歳ダート王にふさわしい逸材だ。

　パイロマンサーは京都千八で新馬、1勝クラスを連勝。共にタイムも優秀で、将来性の高さは疑いようがない。あとは初の左回り、小回り川崎への対応が鍵。JBC2歳優駿の覇者タマモフリージアが3番手。

　▼タマモフリージア（大橋師）前走後は在厩で調整を進めて、変わりなく順調。前走は最後にいい脚を使ってくれたし、根性も見せていた。左回りや川崎のコース形態にも対応できると思っている。

　▼フルールドール（久保助手）前走は惜しかったし、勝ち馬にうまく乗られた感じ。気性がいい意味で前向き。使うごとに精神的にも肉体的にもしっかりしてきた。

　▼アヤサンジョウタロ（田中淳師）状態はいい。前走は4角で鞍上が失敗しなければ勝てたレースだった。それを思えばここでもチャンスはありそう。ただ右回りで広いコースの千八～二千メートルが合っているので、左回りで小回りの川崎マイル戦にうまく対応できればだね。

　▼パイロマンサー（吉村師）順調。前回はジョッキー（岩田望）が追い切りで手応えをつかんでくれたみたいで結果を出してくれた。引っかかることなく、砂をかぶっても対応できて、大人びた競馬をしてくれたね。使っていくごとにいい意味で気合が入ってきた。

　▼ベストグリーン（田中淳師）このレースに向けて順調に仕上げることができた。2カ月ぶりでも力を出せる状態。今回は中央馬との力関係が鍵になるが、スムーズな競馬ができれば勝てると思う。

　▼ライフオブラクーン（村田師）前走後は在厩で調整。変わりなく来ている。未勝利を勝った時はフワフワして走っていたし、気持ち良く走れるならマイルは持つと思う。相手が強くなるので、どこまでやれるか。

　▼バルカニクス（野口寛師）前走はスタートで後手に回ったのが響いただけで、本質的に川崎コースは合う。素質はあるし、先々は長めの距離で活躍してくれると思う。ただ今回は相手も強いのでチャレンジャーとして頑張ってほしい。

　▼イダテンシャチョウ（清水亮助手）検疫に入る時に背中をケガしたが、乗り出しを開始してからは順調に（稽古の）本数をこなせている。距離延長が課題になるが、道中でうまく息が入れば持つと思う。

　▼コスモギガンティア（河津師）順調に来ている。長い脚が使えるので、レースが流れそうなのはいい。この相手にどこまでやれるか見たい。