【大井競馬 東京大賞典】大井ディクテオン ミッキーファイト破りアジュディミツオー以来地方所属馬V
2025年12月29日 15:45 「第71回東京大賞典」(G1、ダート2000メートル、15頭立て)が29日の大井競馬9Rで行われ、7番人気の地元・大井所属のディクテオン(セン7=荒山、父キングカメハメハ)が直線で先頭に立った1番人気のミッキーファイトを外からかわして1着。2005年のアジュディミツオー以来となる地方所属馬20年ぶりの優勝となった。
2着にミッキーファイト(牡4=美浦・田中博)、3着は4番人気アウトレンジ(牡5=栗東・大久保)で3連単<10><13><15>は8万1520円(123番人気)。単勝<10>は7730円の高配当だった。
殊勲の勝利を挙げた鞍上の矢野貴之(41)はヒーローインタビューで「心臓がバクバクして何をしゃべろうか、頭の整理が追いついてないです」と興奮を隠せない様子で切り出し「想定よりもいい位置で運べましたし道中の雰囲気も非常に良くて、こんな手応え良くていいのかなと気持ちを落ち着かせながら道中は乗りました」と相棒の出来の良さを称賛。「勝つ雰囲気だなとは思いましたけど、いい位置で運べましたし馬の力を信じて必死に追いました」と続けた。
9月7日のコリアカップ以来となる実戦についても「返し馬から素軽い動きで、いい走りをしてくれるかなと思っていました」と問題がなかったことを強調した矢野は、最後に「またディクテオンが出てきた時は、応援してください」と締めくくった。
▽東京大賞典 大井競馬場が開場した1950年から5年後の55年に始まった「秋の鞍」が前身で、64年から現在のレース名となった。ちなみに55年に創設された「春の鞍」とは、後の東京ダービー。99年から12月29日施行に固定された。95年から指定交流競走となり、JRAや地方競馬他地区に所属する馬も出走可能となった。3歳勢を含めたダート中長距離馬が覇を競う下半期の国内チャンピオン決定戦に位置づけられている。97年からダートグレード競走のG1に格付けされ(2007年からJpn1表記)、11年からは外国所属馬が出走可能な国際競走となり、地方競馬の競走で史上初めて国際G1の格付けを得た。距離は61年までが2600メートル、62~88年は3000メートル、89~97年が2800メートルと推移し、98年から現在の2000メートルとなった。
