【宝塚記念】武幸師、悲願G1制覇へ!前走と同じ幸運(15)マイユニバース

2026年6月12日 05:20

厩舎周りで運動するマイユニバース

 サマーグランプリ「第67回宝塚記念」は11日、出走馬と枠順が確定した。春2連勝で重賞ウイナーの仲間入りを果たしたマイユニバースは前走日経賞に続く15番枠。行って良し、控えて良しで脚質に幅があり、外枠にもいいイメージがある。元騎手で開業9年目の武幸四郎師(47)が狙い澄ました中10週の直行ローテで仕上げ、先輩・横山典弘(58)にバトンを託す。

 午後2時、トレセン事務所の投票所周辺がピンと張り詰めた緊張感に包まれる中、注目の枠順が発表された。マイユニバースは7枠15番。くしくも前走日経賞(15頭立て)と同じ馬番となった。武幸師は「決まったところでやるだけですよ」と泰然自若の構え。最内枠でも大外枠でもV実績があり、注文が付くタイプではない。何よりこの中間、やるべきことがきっちりできている。

 心身の成長を待ってグランプリに狙いを定めた。初勝利までに6戦。使いつつ頭角を現し、昨年9月の九十九里特別(2勝クラス)は大逃げで7馬身差V。次走の菊花賞は13着に敗れたものの、間隔を空けて今年は近2走で3勝クラスの湾岸S、中2週の日経賞を連勝中だ。前走後は中4週となる天皇賞・春を見送って当レースへ。その経緯について「厩舎でかなりイライラしていた。精神面を踏まえて競馬に使ってあげないと多分、走れないタイプ」と判断して間隔を空けた。充電期間が成長につながり「今は体重が増えている。昨年は全然、増えなかったけどね」と目を細めた。

 過去14戦中10戦で手綱を取った横山典に全幅の信頼を置いている。「(24年7月の)新馬戦も乗ってくれて、時間をかけないと良くならないってことを分かってくれている。最初から気にしてくれて、先のことを考えて乗ってくれた」とうなずいた。湾岸Sが鞍上のJRA通算3000勝の節目となり「オーナー(寺田寿男氏)と典さんに喜んでもらえて良かった」と頬を緩ませた。

 マイユニバースの父レイデオロは思い入れが強い一頭だ。17年ダービー制覇時は藤沢和雄厩舎で技術調教師として研さんを積んでおり、前日に東京入りした同馬の最終調整を任された。「ダービー当日の朝も乗っていた。あれは(騎手時代の)競馬より緊張したな」と懐かしむ。「俺にやっとけ、と言う藤沢先生は凄いなと。勝った時は先生も顔を紅潮させて、うれしそうだった。でも、やることはダービーだからといって変わらなかった。普段からしっかりやっているってこと」と名伯楽の振る舞いが目に焼き付いている。

 マイユニバースをレイデオロと重ね合わせ「勝ち気なところは似ている。少しタイプは違うけどね。デビュー当初から体に伸びがあり、距離は持ちそうだった」と分析した。騎手時代はJRA・G1・6勝。調教師としても待望のG1初制覇が懸かる。「状態はいいよ。相手は強いけど、いい経験になると思う」と手応えをにじませた。レイデオロ産駒はG1でアドマイヤテラの24年菊花賞&26年天皇賞・春、エキサイトバイオの25年菊花賞の3着が最高着順。19年宝塚記念で5着だった父超えのタイトルを目指す。 

 ◇武 幸四郎(たけ・こうしろう)1978年(昭53)11月3日生まれ、滋賀県出身の47歳。元騎手&元調教師の邦彦さんの四男で97年3月、父の厩舎所属で騎手デビュー。兄・豊も騎手。デビュー2日目のマイラーズC(オースミタイクーン)で初勝利&重賞初制覇。ティコティコタックに騎乗した00年秋華賞でG1初制覇。16年に調教師試験に合格し、17年2月末の引退までにJRA通算9121戦693勝、うちG1・6勝を含む重賞28勝。18年3月に厩舎を開業。JRA通算2078戦213勝、うち重賞7勝。

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