アンカツに賭ける!カジノが駆ける!/JCダート
2008年12月5日 06:00 今年から阪神に舞台を移した「第9回ジャパンCダート」(7日)の枠順が4日、決まった。「キーマンの懐へ」では米遠征帰りの3歳馬カジノドライヴに注目。どんなレースプランを描いているのか、藤沢和師に胸の内を語ってもらった。(ターフライター 平松さとし)
【枠順
枠順泣き笑い
】
――カジノドライヴの帰国後の状態について教えて下さい。
藤沢和師 先週、今週と阪神のダートで良い動きを見せてくれました。最終追い切りの時計は平凡(6F82秒4)だったけど、しまいだけという指示だったのでまたがった安藤勝騎手も満足している表情でした。状態は良さそうです。
――ただし、前走(BCクラシック12着)時も状態は良いと言われていましたよね?
前走は逃げる形になってしまいました。強い馬たちに後ろにつかれて厳しいペースだったと思います。あの流れでは最後に音をあげたのも仕方ないでしょう。
――つまり、状態に関しての問題ではなかったと?
主催者からベストターンドアウト賞をいただいたくらいだから、見た目には非常によく映りました。ただ、今、考えると“少し仕上がり過ぎちゃったのかな…”と思える節もあります。
――現地の競馬場の発表で5F70秒という追い切りでしたがそれでも仕上がり過ぎたということですか?
ブリーダーズCに挑むのに休み明けでいくわけにはいかないと思い、現地で1度使ったわけですが、結果的に中1週で疲れが抜け切らなかったのかもしれません。だから見た目は良く見えても実は仕上がり切っちゃっていたのかな…と。
――今回も“見た目は良いけど”という心配はありませんか?
そうですね。格好はよく映る馬なのでそういう心配が全くないというわけではありません。この点はなんとも言えませんね。
――常々「この時期の3歳馬が古馬と戦うのは厳しい」と言われていますが?
ダービー馬のディープスカイでも天皇賞、ジャパンCと勝てなかった。やはり3歳馬が古馬の一線級に勝つのは並大抵のことではない。もちろんここも楽な戦いにはならないでしょう。
――カジノはキャリアも浅い(わずか4戦)のでなおさら厳しくはないですか?
2戦目でいきなりアメリカのG2を勝つくらいですからキャリアに関しては心配していません。まだ歩様もしっかりしていないのに、これだけの実績を残せているのは高い素質があるということ。素質の高い馬は少々のキャリア不足ははね返してしまうものです。
――ヴァーミリアンやサクセスブロッケンといった強敵はどうみていますか?
JBCを見るとどちらも強くて私も具合が悪くなりそうです(笑い)。ただ、強い馬が良いレースをすると、強烈なインパクトを受けるものです。こちらも使える態勢は整っているので、果敢に挑戦させるだけです。
――安藤勝騎手を指名したのはなぜでしょう?
ベテランでいつも気負うことなくニコニコしながら乗る余裕があります。ここだけでなく先のある馬なので、ムチャすることのない彼は合うと思います。応援してください!
◆ベストターンドアウト賞 最も手入れが行き届き、良い状態に仕上がっていると思われる馬のスタッフ(主に厩務員)に与えられる賞。欧米の大レースではポピュラーな賞で、藤沢和厩舎はゼンノロブロイが英国インターナショナルSに出走(2着)した際も受賞している。