【京都大賞典】牝馬メイショウベルーガねじ伏せた!
2010年10月11日 06:00 西のメーン「第45回京都大賞典」は牝馬のメイショウベルーガが中団の位置取りから、持ち前の末脚を爆発させて差し切りV。こちらも重賞2勝目をマークした。
重量の恩恵があったわけではなく、展開に恵まれたわけでもない。牝馬ながら56キロを背負ったメイショウベルーガが力ずくで牡馬をねじ伏せた。道中は中団で流れに乗って、直線は手応え通りの伸び。連覇を狙ったオウケンブルースリを半馬身差で退け、ゴールへ。相手が休み明けとはいえ、一昨年の菊花賞馬を振り切っての重賞V。池添が笑顔で振り返る。
「もともと折り合いはつく馬だし、いいリズムで走れていましたよ。直線はしっかり伸びてくれて、大丈夫だなって思いました」
末脚自慢の5歳牝馬がこれまでとはひと味違う走りで勝利を手繰り寄せた。後方追走から外差しのスタイルではなく、ある程度のポジションにつけ、4コーナーで内をさばく形。ゴーサインが出ると抜群の反応で加速した。「4コーナーで手応えはあったし、しまいはしっかりしている馬ですから。きょうはいつものズブさがなかった。こういう競馬ができたのは収穫ですね」。伸び伸び走れる京都の外回りはピッタリ。今年の日経新春杯に続く2度目の重賞Vはまたもこの条件だった。
「プラス体重(10キロ増)でいくらか余裕があったし自信を持って次に行けますね。それくらい強い勝ち方だったと思います。去年は勢いだけでしたけど今年は結果を出していますから」
次も京都の外回り。天皇賞・秋は見送り、昨年5着に敗れたエリザベス女王杯(11月14日、京都)へ。池添師の言葉にG1獲りへの期待が込められている。
「体が増えていたのは新潟記念(4着)の後に2週間、楽をさせた分。それでこれだけ動けたら言うことない。この結果を見ると京都も合っているんだろうね」。牡馬相手のG2・2勝は胸を張れる実績。準オープンを勝って参戦した昨年とは一転、今年は主役として牝馬の頂上決戦に臨む。
◆メイショウベルーガ 父フレンチデピュティ 母パパゴ(母の父サドラーズウェルズ)牝5歳 栗東・池添厩舎所属 馬主 松本好雄氏 生産者 北海道浦河町三嶋牧場 戦績30戦7勝 総獲得賞金2億6749万8000円。