【浜田の公式“券”解】21日東京11R “海賊船”ゴールデンハインドがV奪取

2023年5月21日 08:00

 オークス。リバティアイランドが強い。アーモンドアイやジェンティルドンナ級の可能性すら感じる。ここをあっさり突破するようなら歴史的名牝になるかもしれない。ただ、唯一の不安は切れすぎること。マイルで見せたあの強烈な脚を、2400メートルでも使えるのか…。

 かと言って、同じ末脚勝負に持ち込んで勝てるとも思えない。もしリバティが取りこぼすとすれば、スローの前残りで直線届かずの形。前でしぶとく粘る馬。ゴールデンハインドの粘り腰に懸ける。

 フローラSは軽快なダッシュでハナへ。好位組と付かず離れず。1馬身の絶妙な差をキープし、ラップを落として主導権。3角、残り800メートルからペースを上げると、差は詰まりそうで詰まらない。結局、レース史上2位、1分58秒9の好タイムで逃げ切り。展開に恵まれたわけでもなく、自力でつくり出したペースに、ライバルをまんまとハメた形だ。

 オークスと相性のいいゴールドシップ産駒。父譲りの豊富なスタミナを内蔵しており、距離延長はむしろ歓迎のはず。再びマイペース逃げなら、あれよあれよのシーンも。馬名は大航海時代に世界一周を果たしたドレーク提督率いる艦隊の旗艦。英王室から海上での略奪行為を許された“海賊船”でもあった。確実視される2冠の夢を、奪い取るならこの馬か。(6)から。

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