【浜田の公式“券”解】24日中山11R スルーセブンシーズが今年のトレンド「8枠克服V」

2023年12月24日 08:00

 有馬記念の本命は、これまで割とすんなり決めてきた。もちろん予想は馬の実力や状態、傾向などを根拠に行うのだが、有馬だけは“思い入れ”の部分も許されると思っている。もしイクイノックスが出走していれば確実に◎を打ったし、賞金不足で除外となったブローザホーンも◎の有力候補だった。

 思い入れの強かった2頭がいない大混戦のグランプリ。これほど頭を悩ませたのは競馬担当になって以来、いや競馬を始めて以来初めてかもしれない。迷ったが、そんな時こそシンプルに。メンバー中、中山最多タイ4勝のスルーセブンシーズを狙う。宝塚記念はイクイノックスに首差まで迫る2着。楽勝続きだった今年の顔を、最も苦しめた1頭だ。その末脚がフロックではないことは、“一瞬やった”と思わせた凱旋門賞で証明済み。父のドリームジャーニーは09年の優勝馬。関西馬ながら名うての中山巧者だったDNAは、しっかり引き継がれている。その父の手綱を取り、有馬最多4勝を誇る池添が騎乗するのもドラマだ。

 8枠15番は決していい枠ではないが、今年はG1で8枠の活躍が目立った年でもある。時流に乗るのもまた、1年の総決算、グランプリの楽しみでもある。(15)から。

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