ブラック伝説、第二章にも夢がある 21年夏にも2世デビュー

2017年12月26日 05:30

「もっと見せて〜!」とばかりに、辻田厩務員の後から有馬記念で1面を飾った本紙大阪版をのぞきこむキタサンブラック

 有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラック(牡5=清水久)はレースから一夜明けた25日、栗東トレセンの馬房で静養した。レース後にお別れセレモニーを終え、日が代わった午前2時頃に帰厩。辻田厩務員は「帰ってきてカイバを付けたら食べていたし、普段と変わらない感じです」と安どの笑みを浮かべた。

 「レースは(ゲートから戻る)バスの中で実況だけ聞いていました。どうなってるのかな、踏ん張ってくれてるのかな、と思っていました」

 過去2回の有馬記念は3、2着だったが、悲願達成で史上最多タイとなるJRAのG1・7勝目。JRAにおける獲得賞金でも歴代1位の18億7684万3000円となった。

 「最後を決めてくれて、本当に凄い馬です。ラストランですし、心にくるものはありましたね。セレモニーを地下馬道で待っている時、ブラックは緊張していました。まだ走る気でいたのかもしれません」

 年が明けた1月7日に京都競馬場で引退式を行い、その後は北海道の社台スタリオンステーションで種牡馬となる。

 「競馬が終わったし、追い込みながら、ということはなくなる。接し方も変わっていきますね。今度はブラックの子供をぜひやってみたいです。また驚かせるような馬を出してほしいですね」

 早ければ21年の夏に“ブラック2世”がデビューする。約3年の現役生活は終わったが、夢にはまだまだ続きがある。

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