【スプリンターズS】コウセイ、王の復権 池添「素軽かった」

2018年9月27日 05:30

<スプリンターズステークス追い切り>笑顔で報道陣のインタビューに答える池添謙一騎手(撮影・郡司 修)

 G1開催週企画「インタビュールーム ウマい話あり」は、スプリンターズSで函館スプリントSで復活Vを遂げたセイウンコウセイに騎乗する、池添謙一(39)が熱い胸の内を聞いた。

 ――セイウンコウセイの追い切りに乗った感触は。

 「直線だけ気合をつけての指示。またがった瞬間から馬も軽くて、函館スプリントS(1着)の時よりもいいなあ…と感じていた。最後はしっかりと伸ばしたが、身のこなしも脚のさばきも素軽かった。いい動き。前走よりも状態は上がっていると思う」

 ――前走・函館スプリントSは見事な逃げ切り。

 「もまれた時にどうかな?と思っていたが、いい先行力があるし、内枠から行く形になって、最後までしぶとく粘ってくれた。チークピーシーズの効果?前走が初着用。逃げたので、2、3番手だった時にどう効果があったかはつかみ切れない面はある」

 ――今回は前走以上に同型先行馬も多い。

 「その点がやっぱり鍵でしょう。結構、行って勝ってきた馬も多いから。ナックビーナスも前走(キーンランドC)は逃げて勝ったので行きたいだろうし、ワンスインナムーンもスピードはある。僕の馬もスムーズなら2、3番手でも走れるけど、行ければ理想。他の先行馬との兼ね合いは大事になってくる」

 ――となると、枠順はポイントに?

 「それはかなり重要ですね。正直(金曜に決定する)枠順が決まらないと具体的な作戦は練りにくい。外枠過ぎるのはどうかと思うし、どの馬がどの枠に入るか?行く馬の“並び”は大事。ただ先行馬が多い時に限って、ペースが上がらない時もあるので…。相手の動向も見てみないと」

 ――中山は最後に急坂がある。

 「坂自体はたぶん大丈夫だと思う。最初の3Fをうまく入れれば。中山では先週も騎乗したが、極端な内というより、内から3、4頭目が伸びる印象。ちょうど(オールカマーを勝った)レイデオロが通った辺り。芝自体は硬すぎることもなくいい状態です」

 ――週末は雨予報も出ている。

 「できれば、この馬にとっては時計はかかった方がいい。実際、昨年の高松宮記念はやや重で勝っている。それに函館の(パワーが必要と言われる)洋芝でもしっかり走れている。逆に軽い速い馬場になると、前に付いて行けちゃう馬も多くなってくるので」

 ――03年デュランダル、11年カレンチャンに続き、3度目のスプリンターズS制覇が懸かる。

 「先行力が武器なのでその点をうまく生かしてレースできれば…と思う。もちろん、G1なので勝ちたいです!!」

 ◆池添 謙一(いけぞえ・けんいち)1979年(昭54)7月23日生まれ、滋賀県出身の39歳。98年3月1日の阪神2Rナチュラルカラー(6着)で初騎乗。初勝利は同14日の中京1Rタヤスソシアル。JRA通算1万2005戦1103勝。重賞78勝、G1は11年皐月賞、ダービー、菊花賞の3冠(いずれもオルフェーヴル)など23勝(26日現在)。1メートル62、50キロ。血液型O。

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