能力開花クレイジー戴冠必ず!渡辺和師うなる精神力
2019年8月30日 05:30 【地方からの風】「ここまで来たら何とか獲らせたい」
大井の渡辺和雄師(47)がそう言って力を込めるタイトルが「グランダム・ジャパン2019」だ。クレイジーアクセルが25日のビューチフルドリーマーカップ(水沢)を3馬身差で快勝。世代別牝馬重賞シリーズ(全9戦)で2回以上の出走かつ3着以内の成績を持つことでボーナス賞金を争うものだが、これで7月18日のノースクイーンカップ(門別)に続いて対象レースを2勝。ポイントを30に伸ばして首位に立ち、タイトル奪取に王手をかけた。
シリーズも残り2戦。同馬はレディスプレリュード(10月3日、大井)でポイント積み上げを狙う。「本当に凄い馬」と渡辺和師をうならすのは精神力だ。
「門別に輸送した時、プラス体重で出走できたのは驚いた。ただ水沢でもそうだったが、環境が変わっても全く動じない。牝馬ではなかなかいない」
新馬戦は後方一気で勝ったように2歳の頃は気性も幼く、コーナリングも不得手だった。それが年齢とともに成長し「逃げ」という武器を身に付けたことで、能力が一気に開花した。古馬シーズンの1位賞金は1000万円。「指をくわえて見ていてもしようがない」(同師)と、こん身の仕上げを誓った。(矢内 浩美)