【チューリップ賞】レシステンシア最高潮!パワーアップで坂路自己ベスト52秒0

2020年3月5日 05:30

坂路を駆け上がるレシステンシア(撮影・亀井直樹)

 阪神土曜メインの桜花賞トライアル「第27回チューリップ賞」(3着までに優先出走権)は3戦全勝の2歳女王レシステンシアがスピード感満点の走り。無敗街道は、まだまだ続きそうだ。 

 衝撃の逃げ切り劇から3カ月。パワーアップした2歳女王が帰ってくる。レシステンシアは坂路で4F52秒0の自己ベストをマーク。牝馬とは思えないパワフルな動きで、ラスト2Fは12秒0→11秒8と鋭く伸びた。騎乗した内田浩一助手も好感触を口にする。

 「走りはダイナミックになっているし、新馬を使う頃と比べたら別馬だな。使うごとに良くなっている。馬は成長して大きくなっているが、太め感はない」

 1週前はステッキを入れてラスト1F11秒8が出たが、この日は終始楽な手応えのまま。見守った松下師も「今日もしっかり動けていたし、思っていた通りに来られている」と太鼓判を押す。追い切り前日の馬体重は498キロ(前走484キロ)。「背も伸びたし、体も少し増えて出せそう」と成長した姿に目を細める。

 デビューから無傷の3連勝中。前走の阪神JFは逃げて後続を5馬身も突き放した。前半3F33秒7のハイペースで飛ばしながら上がり3Fも最速。勝ち時計1分32秒7は06年のウオッカより0秒4も速い2歳コースレコードで、レーティング113も外回り開催となった06年以降トップ。“史上最強”の2歳女王だ。

 調教パートナーを務める内田助手は、メジロマックイーンで90年菊花賞を制した元ジョッキー。「前走もムキになって行っているわけじゃない。スピードの絶対値が違うし、押し切れるスタミナもある。あれでは、追いかける方も大変やろうね」と騎手目線でその強さを評価する。

 トライアルとはいえ、阪神JFの上位4頭がそろって参戦。フェアリーSを逃げ切った同型のスマイルカナもいる。松下師は「他にも行きたい馬がいるし、逆にトライアルで当たれるのは良かった。(作戦は)枠が決まってから、ジョッキーと相談します」と締めくくった。2歳女王に輝いた舞台で再び、衝撃の走りを見せつける。

 【18年は阪神JF上位3頭独占】阪神JFの1~3着馬がチューリップ賞に顔をそろえるのは、00年以降では18年に次いで2度目。阪神JF1着のラッキーライラックが無敗4連勝を飾り、マウレアとリリーノーブルの着順が入れ替わっただけで再度上位を独占した。チューリップ賞が重賞となった94年以降、阪神JF1着馬が7勝に対し同2着馬は3勝、同3着馬は2勝。短期間に同じ舞台で行われるだけに、逆転は相当にハードルが高い印象だ。

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