【フローラS】ピースフル、レーンと充実リハ 余裕の手応え4F52秒3

2020年4月23日 05:30

併せで追い切るD・レーン騎乗のホウオウピースフル(右奥)(撮影・西川祐介)

 オークスTR「第55回フローラS」の追い切り。G1馬ブラストワンピースを兄に持つ良血ホウオウピースフルは、新コンビを組むダミアン・レーン(26=オーストラリア)が騎乗して美浦Wコースで最終追い。軽快な走りに初コンタクトの名手は手応え十分。樫切符奪取へ自信をのぞかせた。

 最終追いへと向かうホウオウピースフルの馬上には、今回から新コンビを組むレーンの姿があった。Wコースの併せ馬。ハルサカエ(4歳3勝クラス)を4馬身追走。馬なりで手応えに余裕を残しながら4F52秒3~1F12秒7で、楽々と併入に持ち込んだ。「いい追い切りができた。トレーナー(大竹師)からは牝馬らしく繊細な部分があると聞いていたがノープロブレム。レースに行けば注文は何もない」。日本でもすっかりおなじみとなった豪州の名手は、初コンタクトで素質の片りんを十分に感じ取った。

 見守った大竹師も納得の表情。「調教の動きが目立つタイプではない。いつも通り。キャンター以外の部分も背中から確かめてもらった。ジョッキーにはいくつか注意点を伝えたが“そんなに気にすることはない”と言っていた。頼もしい限り」。先週から短期免許で騎乗を開始し、いきなり3勝をマーク。皐月賞もサリオスで2着と、存在感を示した名手に、全てを託す構えだ。

 兄は18年有馬記念など重賞5勝を挙げ、現役最強古馬の一角に数えられるブラストワンピース。師は「兄に比べると、妹の方が気性の激しさは数段上」と評する。これまではその激しさを「刺激しないように」調整してきたが、少しずつ改善。「今は一段階、大人っぽくなった。求めるところと我慢させるところ、メリハリをつけて調整できている」と愛馬の着実な進歩に目を細める。

 気性面を考慮し、前走はマイルのクイーンCを選択したが6着。師は「内容は悪くなかったが、距離は忙しい印象を受けた。やはり兄と同じで、中距離路線が合うようだ」と分析。レーンも「これまでのVTRは全て見たが、距離が延びた方が良さそう」と同調した。偉大な兄の背中を追って、クラシック舞台へと飛躍する。

特集

2020年4月23日のニュース