【天皇賞・春】(1)モズベッロ ロスなく運べる内枠ゲットで条件揃った

2020年5月1日 05:30

厩舎周りで運動するモズベッロ

 絶好枠の1枠1番はモズベッロが手にした。森田師は「枠はそんなに気にしていなかった」と前置きしつつ「中団から行くことになるかな」とレースをイメージする。芝3000メートル以上は初めて。ラチ沿いを追走できる1番なら経済コースを立ち回れる。これは好材料ではないか。

 過去の“1番勝ち馬”であるキタサンブラックを担当した辻田厩務員が、枠の重要性を教えてくれた。

 「経済コースを回っても3200メートルですから。外枠の馬はかなりロスがあります。一つ内に入るだけで、全然違うと思いますよ」

 キタサンブラックはG1・7勝、歴史に残る最強馬の一頭だ。天皇賞・春の連覇も成し遂げたその馬の担当者をしてなお、3200メートルでの枠の差は“全然違う”というのだ。キタサンは1番で勝った翌17年、今度は2枠3番からレコードV。「あのレースは本当に強かった。高速馬場にも対応して、後続を完封。何も言うことないですよ」。この強さを発揮できた要因の一つは、やはり内枠からロスなく流れとスピードに乗ったことが挙げられる。

 モズベッロは日経新春杯Vなど全4勝中3勝を挙げている京都巧者。初距離の不安も1枠1番によって最小限に抑えられる。森田師は「スムーズに運んでくれたら」と言う。道中グッと脚をため、直線でインを突く。

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2020年5月1日のニュース