【中京記念】超伏兵ダイハード重賞初V 18頭立てシンガリ人気勝利は史上初!酒井&中竹師も驚き

2020年7月20日 05:30

<中京記念>ゴール前で抜け出し勝利した18番人気・メイケイダイハード(左)(撮影・亀井 直樹)

 函館に続き阪神も仰天決着。単勝163倍、最低18番人気の超伏兵・メイケイダイハードが外から差し切った。

 Vへ導いた酒井もパートナーの激走に驚きの表情。「本当に馬がよく頑張ってくれた。(重賞でも)やれないとは思ってなかったし、人気も意識してませんでした。外から他馬の気配を感じたが、諦めずに走ってくれました」。

 五分のスタートを切り無理せず中団を追走。折り合いを意識して、ミッキーブリランテの後ろに収まった。勝負どころで外から進出して手応え良く直線へ。鞍上のステッキが2発飛ぶとグンと加速。残り200メートルで先頭に並びかけるとハンデ53キロを味方に外から迫るラセットの追い上げを首差退けた。管理する中竹師も驚きを隠せない。

 「びっくりやね。具合はいいと思っていたけどパドック、装鞍所で馬っ気を出して嫌だなと思っていた。競馬はやってみないと分からないね」

 1984年にグレード制が導入されて以降、86年金鯱賞のイズミスターが21頭立ての18番人気で勝利したが、出走可能頭数が最大18頭となった91年の秋以降、18番人気で重賞を制したのは初めての快挙だ。

 大仕事をやってのけた鞍上は夏競馬に入って好調モード。マーメイドSのサマーセントを7番人気でV。先週の七夕賞も6番人気ヴァンケドミンゴで3着など手綱がさえ渡る。酒井は「何より僕自身驚いています。馬たちも暑い中、一生懸命走ってくれていますからね」と愛馬をねぎらった。

 中京記念を制したことで、サマーマイルシリーズ王者の座も視野に入った。トレーナーは「ポイントが入ったので、暑さを考慮しながらサマーシリーズを考えたいね」と話す。

 馬名の“ダイハード”の意味は最後まで頑張る。メイケイダイハードがサマーシリーズを最後まで力強く駆け抜ける。

 ◆メイケイダイハード 父ハードスパン 母メイケイソフィア(母の父キングカメハメハ)牡5歳 栗東・中竹厩舎所属 馬主・名古屋競馬 生産者・北海道浦河町浦河小林牧場 戦績28戦5勝 総獲得賞金1億211万4000円。

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