【富士S】ヴァンドギャルド重賞初V!福永3冠へ弾み

2020年10月25日 05:30

<東京11R 富士S>レースを制した福永騎乗のヴァンドギャルド(左手前) (撮影・西川祐介)

 今年からG2に昇格した「富士S」が24日、東京11Rで行われた。福永騎乗の5番人気ヴァンドギャルドが、中団追走から直線外を伸びて重賞初制覇。マイルCS(11月22日、阪神)の優先出走権を手にした。今日の菊花賞で“大仕事”を控える鞍上が、完璧な騎乗で自ら弾みをつけた。

 スマイルカナとシーズンズギフトの3歳牝馬2頭が飛ばす展開。6番手につけた福永は余裕を持って眺めていた。「懸念していたスタートを上手に出て、いいポジションで流れに乗れた。返し馬の時から感触は良かったし、手応え通り伸びれば勝てると思っていた」。直線大外に出すとその通りはじけ、1馬身1/4の着差以上の強さを見せて3頭のG1馬を下した。「以前よりイレ込みはマシになったし、強い相手に結果を出してくれた。明日は明日。今日は今日。ヴァンドギャルドがいい走りで勝ててうれしかった」と笑顔を見せた。

 陣営は以前から素質を高く評価。しかし激しい気性が出世を妨げていた。今回は4カ月のリフレッシュ放牧が奏功。藤原英師は「牧場がうまく調整してくれた。前よりはマシになったが、今日も汗をびっしょりかいていた。1度使って、次がどうなるか予測できない」と不安を口にした。次走は優先出走権を得たマイルCSが濃厚。「今日は乗り慣れたジョッキーで良かった。100点あげていい。いや98点にしとこう。明日があるから。明日勝ったら100点だね」と鞍上を持ち上げた。次走でもヴァンドギャルドの背に福永がいるようなら、G1制覇も夢ではない。

 ◆ヴァンドギャルド 父ディープインパクト 母スキア(母の父モティヴェーター)16年2月20日生まれ 牡4歳 栗東・藤原英厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績13戦5勝 総獲得賞金1億4696万5000円。馬名の由来は長期熟成しておいしくなるワイン(仏語)。

特集

2020年10月25日のニュース