【天皇賞・秋】クロノジェネシス一変!気分良くしまい12秒4「落ち着き出てきた」

2020年10月29日 05:30

<天皇賞・秋>北村友一騎手を背にCWコースにて併せ馬を行うクロノジェネシス(左)。右はリュヌルージュ(撮影・亀井 直樹)

 偉業に待った!!「第162回天皇賞・秋」(11月1日、東京)でアーモンドアイ撃破を狙うライバルたちも28日、東西トレセンで追い切った。前走の宝塚記念を圧勝したクロノジェネシス(牝4=斉藤崇)は栗東CWコースで併せ馬。頭差遅れでフィニッシュも軽快な動きを披露した。年上の女王を倒しG1連勝を狙う。

 ラストピースを埋めて、完成形が見えた。クロノジェネシスは2週連続で北村友が騎乗、最終追いはCWコースでリュヌルージュ(5歳オープン)と併せ馬。リズム良く、馬任せだ。大きく追いかける形をとり、直線では内から少しずつ差を詰め、頭差遅れでフィニッシュ。6F84秒6~1F12秒4をマークした。北村友は“精神面”重視の手応えを伝える。

 「いつも違う形で変化して帰厩してくるので、楽しみを持って乗るんです。今回感じるのは精神的な部分で落ち着きが出たこと。調教の段階から落ち着いてどっしりしています。追い切りも負荷をかけ過ぎず、気分良くリラックス。最後も気持ち良さそうに走っていました」

 これまではテンションが上がってピリピリする面も見られたという。それが、大人のレディーに進化。前走の宝塚記念はデビュー以来最高の464キロで勝った。体の成長に加え、メンタル面でも進境を見せた。斉藤崇師も同調する。

 「前走後は放牧に出て、夏を順調に越すことができました。気性面がどしっとしてきたのが一番の成長。3歳の頃にあった気性の危うさがなくなってきています。最終追いも無理することなく並びかけたし、イメージ通りですね」

 今回はアーモンドアイとの“女王対決”に注目が集まる。クロノジェネシスも古馬と対戦するようになって、牡馬相手に重賞を2つ勝った。宝塚記念でキセキを6馬身ちぎったレースは圧巻。さらにオンナに磨きがかかった今なら…。デビューからずっとコンビを組む鞍上が思いを語る。

 「もちろんアーモンドアイは強いと思っています。その相手にどれだけやれるか楽しみを持って臨めると思います」

 府中芝2000メートルに12頭。G1馬7頭の豪華キャストの競演。実力がストレートに反映される舞台だ。さあ、最強女王と真っ向勝負。大きなハードルを乗り越えて、さらなる高みへと駆け上がる。

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