【マイルCS】サウンドキアラ上昇ラスト11秒9 デアリングタクトとJC制覇へ“モテ男”松山ここで弾み

2020年11月20日 05:30

松山弘平騎手を背に坂路で追い切るサウンドキアラ(撮影・亀井 直樹)

 「第37回マイルCS」(22日、阪神)の木曜追いが行われ、5歳牝馬のサウンドキアラ(安達)が抜群の動きを披露。3冠ジョッキー、松山弘平(30)とのコンビでG1初制覇に挑む。

 一年の計は金杯にあった。松山とサウンドキアラは、年明けのスポニチ賞京都金杯から3連勝。縁起重賞で弾みをつけ、人馬ともに飛躍した。この日の最終追いも松山を背に、馬場開門から30分以上たった坂路に登場。荒れた馬場でもキビキビした脚さばきで加速していく。持ったままの手応えで駆け上がり、ラスト1Fは11秒9(全体は4F52秒7)。鞍上も好感触だ。

 「いつも通り、動きは良かったですよ。気を抜かせないように乗って、余力もありました。元々、時計の出る馬ですけど、フットワークも良かったですね」

 出走メンバー唯一の木曜追いは、愛馬の性格を理解した上での選択だった。安達師は「明日(20日)は雨予報だし(馬場で)運動するのをやめるように。(雨だと)気分的に嫌気がさすので」と説明。木曜追いなら翌日は軽めの調整にとどめられ、雨の中での調教をしなくて済む。続けて「状態も変わらず順調ですね」と仕上がりに胸を張る。

 春のヴィクトリアMはアーモンドアイに次ぐ2着。自身がマークした1分31秒3は安田記念を制したグランアレグリア(1分31秒6)より速かった。秋初戦のスワンSは10着に敗れたが、内が伸びない馬場で最内枠に入る不運。鞍上は「内枠に厳しい馬場で、走る気をなくしてしまったのかな。中間は集中力を課題に調整。けさも集中していた。しっかり巻き返したい」と人馬ともに“全集中”のレースで反撃を誓う。

 コンビを組む松山は3冠ジョッキーとなり、自身初の年間100勝もクリア。キャリアハイの成績の中心的存在といっていいのが、デアリングタクトとサウンドキアラだろう。4月11日にはキアラで阪神牝馬Sを勝ち、翌日にはデアリングで桜花賞を制した。ジャパンCで夢の3冠馬対決に挑む前に再び、キアラとのコンビで弾みをつける。 

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