【日経新春杯】ショウリュウイクゾ重賞初V!20歳団野が17度目挑戦で歓喜

2021年1月18日 05:30

日経新春杯を制し、重賞初制覇を果たしたショウリュウイクゾ。騎乗した団野はゴール後にガッツポーズ(撮影・椎名 航)

 中京の「第68回日経新春杯」は7番人気のショウリュウイクゾ(牡5=佐々木)が重賞初勝利。3年目の団野大成(20)にとってもうれしい初タイトルとなった。

 デビュー3年目、20歳の若武者が大きな仕事を成し遂げた。格上挑戦だった7番人気の伏兵ショウリュウイクゾを駆って、堂々の押し切りV。自身重賞17回目の騎乗で人馬同じく重賞初制覇を決めた。ゴールの瞬間、普段は冷静な団野が思わず右手でガッツポーズ。引き揚げてくると佐々木師に「パーフェクトに乗ってくれた!」と祝福され、照れ笑いを浮かべた。

 「今でも信じられないけど、年始に大きいところを勝たせてもらえてうれしいです。厩舎が本当に上手に仕上げてくださった。スムーズな競馬ができて、力強く抜け出してくれました」

 好発を決めジワッと3番手へ。前有利な今の中京芝での“Vポジション”を確保したことが最大の勝因だ。4角手前で置かれかけたが、そこからが腕の見せどころ。激しく追うと、パートナーが応えて後続を突き放す。最後は猛追してきたミスマンマミーアを抑え、先頭でゴールに飛び込んだ。

 「4角手前で手応えが悪くなったけど、直線で手前を替えると、ひと踏ん張りしてくれました。この勝利に甘んじず、これからも日々精進して頑張りたい」

 重賞3勝の母ショウリュウムーンを管理した佐々木師にとっても、感慨深い勝利だ。

 「魅せる競馬をするジョッキーだね。川田とか、哲ちゃん(佐藤哲三元騎手)もそうだった。こういう思い切りのいい競馬をするジョッキーが好きなんだ」

 かつての主戦の名も出して、最大限の評価。

 佐々木師は「ここが目標だったし、当初は放牧に出すつもりだったけど…」と明かしつつ、即座に方針転換。番組表を見つつ「次は京都記念(2月14日、阪神)になるかな」と口にした。ワグネリアンやラヴズオンリーユーなどG1馬も参戦予定だが、臆することはない。若さと勢いを武器に全力でぶつかっていく。

 ◆ショウリュウイクゾ 父オルフェーヴル、母ショウリュウムーン(母の父キングカメハメハ)16年2月11日生まれ 牡5歳 栗東・佐々木厩舎所属 馬主・上田芳枝氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績16戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億2541万5000円 馬名の由来は冠名+行くぞ。

 ◇団野 大成(だんの・たいせい)2000年(平12)6月22日生まれ、滋賀県出身の20歳。競馬学校35期生。栗東・斉藤崇厩舎所属。19年3月にデビューし、初勝利は3月17日の阪神12R。父である勝(まさる)助手の担当馬タガノジーニアスで挙げた。1メートル61、47キロ。血液型A。

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