四位師 2戦目で新調教師一番星!小倉8RサマービートVに感無量「直線は声が出ましたね」

2021年3月8日 05:30

初出走となった阪神3Rに出走したテイエムジャガー(4着)を出迎える四位師(左)(撮影・亀井 直樹)

 さすがの手腕だ。今月開業の四位洋文師(48)が7日の小倉8Rをサマービート(牡4、父ディープインパクト)で快勝。新規調教師のトップを切る2戦目での初白星。騎手&調教師でのダービー制覇に向け、最高のスタートを決めた。藤田菜七子(23)以来、5年ぶりのJRA女性騎手、古川奈穂(20=矢作)、永島まなみ(18=高橋康)の2人はデビュー週、白星なしに終わった。

 これが10戦して勝てずにいた馬なのだろうか。小倉8R。最後方にいたはずのサマービートが直線、馬場の4分どころを力強く伸びた。残り50メートルで先頭に立ち、0秒2差快勝。「直線は声が出ましたね」。四位師は感無量。管理馬で勝つ喜びは騎手として先頭でゴールするのとは違うものがあった。

 もちろん、四位師1人の手柄ではない。周囲とともにつかんだ初勝利だ。「藤原先生から、いい状態で馬を引き継がせていただいた。藤原厩舎のスタッフの方々も細かいアドバイスやアフターケアをしてくれた。オーナー(ゴドルフィン)も含め、周りの人の応援のおかげ。2戦目で勝てたし厩舎の士気も上がる」。作戦についても「前走も乗っているし(藤岡佑に)ある程度は任せていた」と明かした。

 サマービートは未勝利戦を突破できず、1勝クラスで格上相手に戦ってきた。それでも「血統がいいしチャンスはある」と好結果を信じて送り出した。騎手としてダービーを2勝したが、騎手デビュー戦は16頭立て13着。初勝利は5月半ばまで待たなくてはならなかった。そこからはい上がり数々の栄光を手にした。それを思えば調教師としてはロケットスタートだ。「サマービートは未勝利の馬だったので本当に勝てて良かった。これでまた1勝クラスを使える」。自分の喜びより、大事な管理馬の未来が優先。生まれ故郷の九州で笑顔が映えた。

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