【高松宮記念】ダノンスマッシュ 国内G1初勝利&父子制覇へ万全!坂路でパワフル、安田隆師「凄くいい」

2021年3月25日 05:30

坂路で単走で追い切るダノンスマッシュ

 春の芝スプリント王決定戦「第51回高松宮記念」の追い切りが24日、栗東、美浦トレセンで行われた。昨年末の香港スプリントで待望のG1初制覇、凱旋の走りとなるダノンスマッシュは栗東坂路で単走追い。シャープに脚を伸ばした。父ロードカナロアは13年にこのレースをV。父子制覇、そして国内G1初勝利へ。大きな期待が懸かる。25日に出走馬が決まり、26日枠順が確定する。

 時計はソフトに、それでも動きは実にパワフルだった。3年連続参戦で初制覇を目指すダノンスマッシュの最終追いは坂路単走。ゆったりと運んだ序盤から一転、しまいをサッと伸ばし、4F54秒1~1F12秒0。キレイな加速ラップを刻み、坂の頂上に駆け上がった。安田隆師は仕上がりに太鼓判を押す。

 「先週までに、ある程度はビッシリやっていたし、今週はできるだけ馬をリラックスさせるため、Eコース(ダート)でハッキング(ゆっくりとしたスピードで体を動かすこと)をしてから坂路へ。シャープな動きで上がってきましたね。状態は凄くいいですよ」

 坂路最終追いの全体時計が54秒以上だったのは、3歳だった18年京阪杯(1着)以来。いつものスマッシュに比べれば地味にも映るが、これは予定通り。デビューから3年半の付き合いになるチーム・スマッシュが出した結論に間違いはない。

 過去2回の高松宮記念は人気を裏切った。19年は1番人気に支持されたが、外枠がこたえて4着。そして3番人気だった昨年は、道悪に苦しんで10着に沈んだ。確かに相性の悪いレースだが、それぞれに明確な敗因があるのも確かだ。

 「年齢を重ねてパワーアップしています。日曜は雨が降るかもしれないけど、やや重ぐらいまでに収まってほしいですね。道悪になっても何とかクリアしてほしい。左回りは去年、東京で勝っているし、駄目ということはないと思います」

 そして、今年は昨年までと明らかに違う点がある。それはローテーション。過去2回は前哨戦を制しての参戦だったが、今年は「香港で勝った時点で、直行しようと決めました」。レース間隔が2カ月以上だったスプリント戦は8戦7勝。国内に限れば6戦6勝とパーフェクトだ。

 「香港で勝ってくれたので、今度は日本のG1でチャンピオンになってほしいですね。お父さん(かつて自身が管理していたロードカナロア)もこのレースを勝っているし、何とか高松宮記念で親子制覇をかなえたい」

 この後は香港G1チェアマンズスプリントプライズ(4月25日、シャティン芝1200メートル)に参戦予定だが、まずは国内制圧が至上命令。必勝ローテで挑み、香港に続いて桶狭間でも父子制覇を成し遂げる。

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