【高松宮記念】新境地アストラエンブレムと幸せの鞍上・杉原「家族支えていくためにも頑張らないと」
2021年3月25日 05:30 【G1ドキュメント・美浦=24日】2週続けてアストラエンブレムの追い切りに乗った新パートナーの杉原はキリリとした表情だった。「無事に生まれてきて良かったです。ホッとしました。家族を支えていくためにも頑張らないと」
週初めの月曜に待望の次男が誕生した。その当週にG1騎乗ともなれば、燃えないはずがない。
坂路で3頭併せ。ディープリッチ(3歳1勝クラス)、ルーマーミル(3歳未勝利)にそれぞれ1馬身先着した。4F52秒8~1F13秒4。動きを見守った小田には余力十分に見えた。
「馬のリズムを確かめながら。先週も感じましたがフレッシュでいい状態。8歳だけど若い。いい意味で我が強くて、力強さと一瞬の迫力を感じます」。手綱から伝わる好感触をストレートに伝えた。
鞍上が3度目のG1騎乗なら、パートナーは8歳、通算31戦目にしてG1初挑戦。小島師は「これまで1600メートルの馬と思っていて、頭打ちになりかけて、1200メートル(2走前のラピスラズリS1着)で新味を出してくれた。母のブラックエンブレム(08年秋華賞優勝)を管理した縁もありますし、使えるならG1に出してやりたかった。ジョッキーも一生懸命乗ってくれるでしょう」と素直に喜びを語った。
暮れのラピスラズリSはメンバー最速の上がり3Fで驚がくの大外一気。新パートナーも「1200メートルのG1なので速い馬もいっぱいいますし、あの時のように最後に差してこられたら最高です。G1・3度とも小島先生の馬で感謝の気持ちしかないです」と好漢28歳は目を輝かせた。8歳にして新境地を開いた愛馬と、幸せいっぱいの新コンビ。小田は心から応援したいと思った。