【ラジオNIKKEI賞】快速ボーデン抽選突破!木村師「いい秋を迎えられるきっかけができれば」

2021年7月2日 05:30

美浦トレセンで軽めの調整を行うボーデン(撮影・西川祐介)

 1勝馬ながらスプリングS3着の実績から有力候補だったボーデンが、ラジオNIKKEI賞ハンデ3位タイ3頭の“3分の1”抽選を突破した。

 ハンデ戦は「ハンデ上位3頭(タイの場合抽選)に優先権」の規定がある。ハンデ3位タイの55キロで並ぶヴェイルネビュラ、シュヴァリエローズ(2頭は賞金上位で出走可能)との「3分の1」。週初め月曜に発表されたハンデが54キロ以下なら収得賞金がただ1頭400万円の下位で自動除外だった。ハンデ抽選に望みを託した木村師の好判断だろう。

 「(前走は)ひどい馬場で厳しい競馬になって申し訳なかった。疲れが抜けず、本番(優先権を得た皐月賞)に行けなかったのは残念だったが、無理をしなかった分、回復も早かった」

 指揮官は春のクラシック断念が英断だったと肌で感じている。「いつも元気な馬ですけど、変わらず元気です」。晴れて出走にこぎ着けた以上、2走前の東京未勝利戦(芝1800メートル)が輝いている。1分45秒2の衝撃の好時計で2着を6馬身引き離す圧勝劇。同開催のG3・共同通信杯の勝ち時計が1分47秒6(勝ち馬エフフォーリア=皐月賞1着、ダービー2着)だから、その速さが分かる。

 福島は春開催が地震の影響で中止。少々の雨ではビクともしない好状態の芝が予想されている。「春はここぞという時にワンパンチを欠いて、不運な面もあった。いい秋を迎えられるようなきっかけづくりができれば」。不運な春から反攻の夏、そして実りの秋へ。ボーデンの進撃がみちのくから始まる。

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