【新潟新馬戦】兄の背中を追うヴァンガーズハート

2021年8月25日 05:30

 【東西ドキュメント・美浦=24日】馬道を飛び交う赤トンボに道案内されるように、真新しい緑色のゼッケンを着けた2歳馬が近づいてくる。「馬体は兄さんより格好いいよね。状態次第で来週デビューさせたい」。鹿戸師はヴァンガーズハート(父ハービンジャー)に視線を向けながら口火を切った。9月5日の新潟5R新馬(芝1800メートル)に横山武で出走予定の皐月賞馬エフフォーリアの半弟。2歳時には着ぶくれしたようにボッテリと映った鹿毛の兄とは対照的にこちらはスラリとした黒鹿毛だ。

 「キャリアを積むにつれてシンが入ってくると思う。兄さん同様、じっくり行きたい」。同師の前を赤トンボがかすめていく。梅崎が凝視すると、薄紅色のナツアカネと呼ばれる赤トンボだった。秋の風物詩は深紅色に成熟して初秋の山から下りてくるアキアカネ。ヴァンガーズハートは何色に成熟していくのだろうか。

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