【キーンランドC】4連勝へ燃える夏 レイハリア、3歳牝馬の波に乗る!

2021年8月25日 05:30

函館の環境にも慣れて順調に調整を進めているレイハリア

 夏競馬は後半戦を迎え、先週2重賞で3歳牝馬が勝利。今週も楽しみな存在が控えている。春に未勝利から3連勝で葵Sを制したレイハリアが「第16回キーンランドC」にピッタリ照準を合わせてきた。メンバー中、最軽量タイの別定51キロをフルに生かす構え。4連勝を狙っていく。

 8月下旬を迎えた函館は日中、気温が上がっても25度前後の過ごしやすい気候。さわやかな風に吹かれ、3歳牝馬レイハリアが気持ち良さそうに調整を続けている。全休明けの調教を終えた実川助手は「予定通りですよ」と第一声。「カリカリしたところはなく、ほど良く気合が乗っていますね。今、体重(前走446キロ)は460キロ。自分で体をつくるので当日プラス4キロくらいかな」と笑みを浮かべた。普段いる美浦を離れても環境の変化に戸惑っている様子は一切ない。

 3走前に中山ダート1200メートルで未勝利を勝ち上がると芝に切り替えて雪うさぎ賞、前走・葵Sと3連勝で重賞ウイナーの仲間入り。一躍、芝スプリント路線の新星候補に名乗りを上げた。その後は放牧で英気を養い、針路を北へ。古馬との初対戦に備えてきた。

 この夏、3歳牝馬はオールアットワンスがアイビスSDで堂々1番人気に応えて重賞初制覇。先週は九州産の星ヨカヨカが北九州記念、白毛のアイドルホース・ソダシが札幌記念で古馬を撃破した。となれば今週も…と期待が膨らむのは自然の流れ。グレード別定のここは同じ3歳牝馬でも牝馬限定G2勝ちのメイケイエールが52キロ、葵Sは格付けが重賞(G3未承認)のためベースから増量がなく道営ソロユニットと並んで最軽量51キロで出走できる。「重量が軽いのもあるし、恥ずかしい競馬はできないですよね。プレッシャーを感じます」と苦笑いするが乗り込みは順調そのもの。亀田が騎乗した18日の函館Wコース併せ馬はテンから抜群の行きっぷりでラップを刻み、5F68秒5~1F12秒7と不良馬場で力強く伸びてラブバルドー(3歳未勝利)に3馬身先着した。

 「仕上がってきていますよ。明日(25日)は亀田ジョッキーに乗ってもらって半マイルからサラッと。追い切って、すぐに輸送(札幌出走組の函館退厩期限が25日のため)になるけど気性的に大丈夫。ダートとか芝の道悪で勝っているし、力のいる洋芝もマイナスにはならないと思います」

 3カ月ぶりでも、いきなり全開ムード。4連勝のゴールを目指して同世代のライバル、歴戦の古馬にぶつかっていく。

 ≪ハイレベルな前走の葵S≫レイハリアの前走・葵Sはハイレベルな組み合わせ。当時の2着ヨカヨカが北九州記念、3着オールアットワンスがアイビスSDと既に古馬相手に重賞Vを飾っているから、あの勝利は値打ちがある。また、キーンランドCが重賞に格上げされた06年以降、3歳牝馬は07年クーヴェルチュール、16年ブランボヌールが勝利。5年ぶりVを目指してソロユニット、メイケイエール、レイハリアの3頭がエントリーしている。

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