【キーンランドC】レイハリア重賞連勝、古馬相手でも強い!さあ今秋G1獲りだ
2021年8月30日 05:30 また3歳牝馬だ。サマースプリントシリーズ第5戦「第16回キーンランドC」が29日、札幌競馬場で行われ、先行力としぶとさをフルに生かした3番人気レイハリアが勝利。未勝利から4連勝で重賞2勝目とし、スプリンターズS(10月3日、中山)の優先出走権を獲得した。この夏、3歳牝馬による古馬相手の重賞Vはオールアットワンス(アイビスSD)、前週のソダシ(札幌記念)、ヨカヨカ(北九州記念)に続き4頭目。
歴戦の古馬に迫られても一歩も引かなかった。シ烈な追い比べとなったラスト1F、レイハリアが余力を振り絞ってグイッとひと伸び。外から勢い良く伸びたエイティーンガールを頭差抑え、古馬と初対戦で4連勝のゴールを駆け抜けた。亀田にとっては意外にも6月27日札幌1R以来、約2カ月ぶりの勝ち星。報道陣とソーシャルディスタンスを保ちつつ笑顔で振り返った。
「前走と同じく最後は1頭いい脚で来ていたので勝ったか分からなかったけど、池添さんに勝っているぞ、と教えてもらって喜びがこみ上げてきました」
レース運びのうまさが光った。12番枠からドンピシャのタイミングでゲートを飛び出すと、そこからスッと行き脚がつく。無理せず、いい位置を取れる脚質は安定感たっぷり。テンの1Fを過ぎて外からメイケイエールに来られても慌てず騒がず。2、3番手に控えて脚をため、追い出すタイミングをうかがった。
「重量(51キロ)が一番軽かったし、枠もいいところ。直線は外に壁をつくられてスムーズにいかなかったけど何も考えずガムシャラに追って、もうひと踏ん張りしてくれました」
これで未勝利から雪うさぎ賞、葵Sに続く勝利となって重賞2勝目。田島師は「思った通りのレースができました」と第一声。「上手に乗ってくれたし、相性がいいですね」と騎乗実績3戦3勝の亀田を称えた。今後については「未定」とした上で「オーナーサイドと話してからだけど、ひと息入れてという感じになりそう。体質がしっかりして、まだまだ成長曲線は上向いていると思うので楽しみですね」と前を向く。デビュー3年目、20歳の亀田と3歳牝馬の若さあふれるコンビ。古馬の壁を突き破り、芝スプリント路線に伸びしろ十分の新星が誕生した。
◆レイハリア 父ロードカナロア 母ライトリーチューン(母の父マンハッタンカフェ)18年3月8日生まれ 牝3歳 美浦・田島厩舎所属 馬主・ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン 生産者・北海道新ひだか町の谷岡牧場 戦績7戦4勝(重賞2勝目) 総獲得賞金9989万7000円 馬名の由来はハワイ語で「愛する人の思い出」。
【キーンランドCアラカルト】
☆騎手&調教師 亀田は葵Sに続くJRA重賞通算2勝目。田島師は同4勝目。
☆種牡馬 ロードカナロア産駒は19年ダノンスマッシュ以来2勝目。JRA重賞はCBC賞(ファストフォース)に続いて今年8勝目、通算42勝目。
☆3歳馬 16年ブランボヌール以来3勝目(全て牝馬)。
☆牝馬強し 20年エイティーンガールに続く2年連続V。全16回のうち牝馬が11勝を挙げる。