【凱旋門賞】クロノジェネシス 日本競馬の悲願成就へ万全、マーフィー「とてもいい動き」
2021年9月30日 05:30 日本競馬の悲願成就へ。「第100回凱旋門賞」(3日、仏パリロンシャン、日本時間23時05分発走)に挑戦する日本勢2頭が29日、シャンティイ調教場で最終追い切りを行った。父バゴとの父娘制覇も懸かるクロノジェネシス(牝5=斉藤崇)はオイシン・マーフィー(26)と初コンタクト。万全の仕上がりをアピールした。29日に出馬投票が行われ、出走16頭が決定。枠順は30日に決まる。
その瞳に、父の故郷のターフはどう映ったか。クロノジェネシスは新コンビのマーフィーを背に、シャンティイ・エーグル調教場の広大な芝周回コースを単走で軽快に駆け抜けた。約1500メートルの追い切りはラスト1Fで加速。鞍上が「とてもいい動き。今日の馬場は(雨の影響で)ソフトだったが、しっかり走れていた」と好感触を伝えれば、見守った斉藤崇師も「日本で仕上げているので軽い調教でしたが、動きも息遣いも良かった」と語る納得の内容となった。
クロノは24日にフランスへ降り立った。レース9日前の到着は過去の遠征馬とは一線を画す異例の日程だ。「日本で、いつも通りの調教場で、いつも通りの調整をして、ある程度仕上がった状態で連れていくのがいいと思った」と指揮官。約12時間の空輸をクリア。初の海外挑戦となった3月のドバイ遠征の経験を踏まえ、今回は僚馬イカットを帯同させた。「ドバイは1頭だったからか、うるさかったようだ。環境が変わって1頭だと寂しいけど、同じ牝馬の仲間がいるから馬も心強いかな」。万全の対策を講じてきた。
チャンスは十分。04年の凱旋門賞を制した父バゴは、全8勝のうち5勝を旧ロンシャンの芝コースで挙げた。馬場適性は血統が裏打ちする。指揮官も「合うかもしれない」とDNA覚醒に期待する。「強い馬が強い勝ち方をしているし、ごまかしが利かないコースというイメージ。(クロノは)どこでも一生懸命走ってくれる馬。レコードが出る馬場でも、悪い馬場でも走れる」。愛馬への信頼は異国の地でも揺るがない。
100回の節目を迎える凱旋門賞。スピードシンボリ(69年)の日本馬初挑戦からは52年、半世紀以上が経過した。延べ27頭が夢破れた日本競馬の悲願に挑むは、「創世記」と名付けられた国内グランプリ3連覇の名牝。新たな歴史をつくるにふさわしい最強のチャレンジャーだ。
◇オイシン・マーフィー 1995年9月6日生まれ、アイルランド出身の26歳。13年デビュー。翌年、英国で見習騎手チャンピオン。17年G1初制覇(仏フォレ賞)。19、20年英リーディング。JRAでも短期免許で積極的に騎乗し、19年根岸S(コパノキッキング)で重賞初制覇。19年ジャパンCをスワーヴリチャードで優勝。
▽シャンティイ調教場 パリの北、約40キロ。シャンティイの森の中にある。エーグル、ラモルレー、コワイラフォレなどいくつかのコースに分かれ、総面積は約400ヘクタール(東京ドーム約85個分)。
