【スプリンターズS】レシステンシア 女王の仕上がり、ルメールV3へ坂も止まらん

2021年9月30日 05:30

<スプリンターズS>坂路で追い切るレシステンシア(撮影・亀井 直樹)

 前哨戦のセントウルSを制したレシステンシア(牝4=松下)がさらに上昇気配だ。坂路で4F52秒1を楽にマーク。同レース連覇中のルメールとのコンビで19年阪神JF以来のG1・2勝目を狙う。

 レシステンシアのスプリント色の濃さはG1高松宮記念の2着とセントウルSの勝利ですでに証明済み。この先、求められるのはスプリント界のトップに君臨することだ。まだかれんだった2歳時の阪神JFでの世代女王が1つ目の勲章で、このスプリンターズSでは、2つ目のG1奪取を果たしたい。

 最終追い切りは坂路単走で4F52秒1~1F12秒2を計時。松下師は「セントウルSの当週と同じように全体時計は52~53秒で、最後の1ハロンはしっかりと動かしました。力強い動きで良かった」と、態勢が整ったとして「1回使って上積みは目に見えるくらいあります」とトーンを高めるほどに自信をにじませた。

 レースを占うと前半戦の激流が予想される。ビアンフェとモズスーパーフレアの先陣争いに加え、メイケイエールも引っ掛かって前へ!?対してレシステンシアはどう立ち回るかがカギ。激流に手を染めることはないだろう。「前走は好位の内で我慢ができた。それが今回に生きてくる」。セントウルSの収穫は好位に控えて勝ったこと。学習能力を生かすべく、ここでも好位策を強調した。

 G1請負人のルメールはこの日、栗東トレセンに姿を見せていないが、先週に取材陣から意欲を問われてこう伝えている。

 「(セントウルSは)乗りやすかったし、冷静に走ってくれた。1200メートルにアジャストしているし、中山の直線の坂もパワーがあるので止まらないと思います。トップレベルの馬でG1を勝てると思います」

 ルメールは勝てばスプリンターズS3連覇の偉業。同時にパートナーは短距離界の絶対女王に君臨する。最強の人馬にスポットライトがあたる。

特集

2021年9月30日のニュース