【阪神JF】光る須貝師の采配ベルクレスタいざVへ

2021年12月10日 05:30

ベルクレスタ

 【G1ドキュメント・栗東=9日】“ツヨカワ”ソダシは12着に敗れたが、果敢なチャレンジは称えられるべきだとオサムは思う。須貝厩舎の攻勢は続く。今週は阪神JFにベルクレスタ。来週の朝日杯FSにはプルパレイがいて、菊花賞4着のステラヴェローチェは有馬記念を視野(木曜時点では出否未定)に入れている。

 アルテミスSで2着に敗れたベルクレスタの評価は難しいところだが、過去10年でこのレースを3勝(12年ローブティサージュ、13年レッドリヴェール、20年ソダシ)している須貝師の言葉には説得力があった。

 「前走は勝ちに行ったから仕方ない。それに“今じゃない”と言ってただろ?重賞でも能力は見せたし、ここからどんどん良くなる」

 決して焦らず、追い込むこともなく、2歳牝馬の成長曲線に則した仕上げが施されている。ここは経験と実績、キャリアの成せる業だろう。

 ベルクレスタの姉は17年のヴィクトリアMを勝ったアドマイヤリード。姉も阪神JFに挑戦(9着=当時は松田博厩舎)しているが、当時の馬体重398キロ。常に馬体維持との戦いだった姉と比較しても妹は2回り大きく気性もおとなしい。

 「馬格もあるし、やりやすい。気性も素直でおっとり。リードとは全然違う。走ることに集中できるし、普段はリラックスしている。オンとオフの切り替えがしっかりしている」

 指揮官は目先の勝利にこだわらない。長い目で成長を見守る。その過程に阪神JFの勝利があれば結果良しということだろう。無欲を思わせる表情が逆に揺るぎない自信を感じさせた。

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