【有馬記念】アスリートが語る、アスリートの沸点~高藤直寿~
2021年12月23日 16:40 中央競馬の一年を締めくくる「第66回有馬記念」は26日、中山競馬場で行われる。多くのドラマが生まれて盛り上がった2021年の競馬界。スポーツ界のトップアスリートは競馬界のビッグレースをどのように捉えているのか。柔道男子の高藤直寿(28=パーク24)に有馬記念に込める思いを聞いた。
2021年は人生において特別で最高の一年になりました。東京大会で金メダルを取ることができました。前回が悔しい銅メダルに終わり、その負けを通して強くなれたと感じています。今年を漢字1文字で表すなら頂点を目指していたということで「頂」をあげたいですね。
競馬は、実際に競馬場で観戦したこともありますし、馬の筋肉やパドックでのかわいい顔すべてが好きです。ただ走ってどの馬が速いかだけではなく、父母の物語や騎手の感情など、毎回ドラマがあるのが魅力ですね。
有馬記念はオグリキャップなど愛される馬が出てきますし、みんな好きな馬に想いを託すというところは、スポーツ選手の推しを作るのと共通していて好きですね。競馬ファンの中では1年の締めくくりが有馬記念ですよね。引退する馬もいますし、古馬も3歳馬も全部含めて最強馬を決める特別な舞台だと思います。
今年の有馬記念は、3歳馬で速いし、フレッシュなタイトルホルダーに注目しています。対抗馬はクロノジェネシスです。10月の凱旋門賞は残念でしたが、国を背負って戦った馬として最後ここで気合を入れてくると思います。騎手も同じ気持ちだと思います。馬券を買うとしたら3連単でタイトルホルダーとクロノジェネシスを軸のフォーメーションですかね。
自分を過去の有馬記念優勝馬に例えるとすれば、ジェンティルドンナも好きでしたが、やはりディープインパクトですかね。誰もが知っている選手になりたいと思っていましたし、大外から一気に駆け上がって差し切るかっこいい競馬が自分は好きなのだと教えてもらいました。
2022年は、柔道の根本の楽しさを伝えていける柔道家になりたいです。小・中学生等と交流の場を作って(柔道を)身近に感じてもらいたいですし、親しみやすい柔道家としてやっていきたいと思っています。もちろん、金メダリストとしてもっと強くなって、何よりも勝ちにこだわっていきたいです。スポーツが盛り上がった一年を締めくくる有馬記念を、僕も含めて日本全体で盛り上がって楽しみたいですね。