【毎日王冠】サリオス 余力たっぷりラスト11秒5!堀師も合格点「春よりいい状態」

2022年10月6日 05:30

併せて追い切るサリオス(左手前)(撮影・西川祐介)

 さすがはG1馬だ。サリオスの光り輝く体は曇天の下でも、双眼鏡がなくてもすぐ分かる。ルコルセール(4歳3勝クラス)を3馬身後ろに従え、Wコースで先導役を務めた。突っ走るわけでもなく折り合う。ぶれずに集中して4角を回り、瞬時に豪快にギアを上げた。内から迫るパートナーを余力十分に受け止め、併入で駆け抜けた。5F66秒2~1F11秒5(馬なり)。しっかり追った1週前が1F11秒1の強烈な伸び。最終追いも仮に追っていれば、1F11秒前半は楽に出たはずだ。

 堀師は「先週の追い切り後は若干、右トモ(後肢)の歩様が悪かったが(日曜の)2日もやれたし、気候も涼しくなったので併せ馬でしっかり追った。折り合い、ギアチェンジともにスムーズで、余力でこなせていたし息の入りも良かった。春よりいい状態に仕上がった」と合格点を与えた。

 2歳時に朝日杯FS制覇。3歳時は同期3冠馬コントレイルの牙城こそ強固だったが、皐月賞→ダービーで“連続銀メダル”で奮闘した。2年前の毎日王冠を最後に白星に見放されているが、昨年香港マイル(3着)や前走・安田記念(3着)で底力は示している。

 先月2日に放牧先から帰厩後も、調教での存在感は際立っている。美浦にサリオスあり!!指揮官は「今回はこれまでで一番余裕のある状態で戻ってきた。カイバ食い、健康状態、脚元の状態もいい」と体調にお墨付き。「3歳に強い勝ち方をした舞台で期待したい」と完全復活を祈る。2年前の毎日王冠は単勝1・3倍の断然人気に応え、メンバー最速の上がり3Fで突き抜けた。再びG1舞台へ。そしてG1奪取を…。でっかい夢があるからこそ、譲れない秋始動戦だ。

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2022年10月6日のニュース