今村聖奈 女性年間最多タイ43勝も冷静に分析「粗削りな部分が多いですが、4キロ減が補ってくれている」

2022年10月22日 16:48

<新潟12R>レースを制した今村は、観客に笑顔で手を振る(撮影・河野 光希)

 女性新人騎手の今村聖奈(18=寺島)が22日、女性年間最多勝に到達した。

 JRA通算42勝で迎えた今週は、先週に続いて新潟で騎乗。12R・3歳上1勝クラス(ダート1200メートル)でスカイナイル(牝4=牧浦)を1着に導いた。

 「能力があるのは分かっていましたが、気持ちが凄く難しい馬。なるべくストレスを与えないようにゲートまで導きました。自分の持っている少ない引き出しの中で、最後に馬場に出るように工夫しました。前走で乗った時に抜け出すとフワッとするところがあるのが分かったので、その辺りに注意して乗りました。逃げ馬を前に置いてかわすレースをしたのですが、すごく乗りやすかったです。3角で他馬が来た時も強気に乗れたし、すごく頑張ってくれた」

 これでJRA通算43勝とし、藤田菜七子が19年にマークした女性年間最多勝の43勝に並んだ。ルーキーイヤーながら、大活躍だ。

 藤田に並んだことについては、「菜七子さんがマークした時とは重みが違います。私は4キロ減ですし、比べる値ではないと思います。大きな話題として周りに取り上げていただく度に、そう思っていました。他の同期も頑張っていますし。ここまでの勝利の半数以上は馬の力によるものが大きいです。自分ではうまくいったと思っても、コーナーで膨らんでいたり反省点が多い。まだ粗削りな部分が多いですが、4キロ減が補ってくれていると思っています」と冷静にとらえる。「現状に満足せず、もっと『うまくいった』と言えるレースを増やしていきたい。明日もたくさんいい馬に乗せていただいています。新潟は関東馬の依頼も多いですし、もっといいレースをすれば今後につながっていくと思っています。しっかり向き合ってレースに臨みたいと思います」と意欲を口にした。

 23日も新潟で7鞍に騎乗。1Rは前走3着、2、3、6Rは前走2着とチャンスのある馬が揃う。目の前の1勝を求めて、18歳が進撃を続ける。

 ◇今村 聖奈(いまむら・せいな)2003年(平15)11月28日生まれ、滋賀県出身の18歳。栗東・寺島厩舎所属。今年3月にデビューし、同13日の阪神8R(ブラビオに騎乗)で初勝利を挙げた。父・康成氏は元騎手で現在、飯田祐厩舎の調教助手。特技はボールペン字。1メートル59、47キロ。

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