【ジャパンC】気になるシャペ師と横山典騎手との再会

2022年11月25日 05:30

ルメールを背に馬場入りするオネスト。右はシャペ師(撮影・村上 大輔)

 【競馬人生劇場・平松さとし】海外取材をするようになって30年以上。海外の調教師や騎手にも多くの知人ができ、今週末のジャパンC(G1)に来日する関係者もほとんどが顔見知りだ。

 今年はフランスからの遠征馬が3頭いて、先日の凱旋門賞(G1)取材でかの地を訪れた際、皆、顔を合わせた仲だ。

 中でも思い出深いのはオネストのF・シャペ調教師=写真=との出来事だ。同馬は凱旋門賞でも有力馬になると思えたので、一緒に仕事をしていたテレビクルーを連れて彼の厩舎を訪ねた。すると同師から「テレビカメラはダメだ」と言われ、一度は門前払いをくらってしまった。しかし、その直後に「カメラなしで、1時間後に再度、厩舎に来てください」とのこと。指定された時間に再訪すると、快く招き入れてくれた。写真はその際、撮影させてもらったものだ。

 この時、シャペ師は次のように言っていた。

 「オネストは道悪がどうかは分からないけど、これまで硬い馬場ではしっかり実績を残しています。日本の馬場は合うと思うので、凱旋門賞の後はジャパンCへ向かうつもりです」

 馬場適性だけでなく、実力的に侮れない。3走前にパリ大賞典(G1)を勝った際の2着が後にニエル賞(G2)でドウデュースを破るシムカミルだし、3着は同じく後にコックスプレート(豪G1)3着、4着馬も直後の英セントレジャー(G1)を優勝。前々走の愛チャンピオンS(G1)では直後の凱旋門賞で2着するヴァデニやミシュリフらに先着の2着。久しぶりに実績のある外国馬が来日した感がある。

 ちなみにこのシャペ調教師と意外なつながりがある日本人騎手がいる。

 横山典弘騎手だ。

 90年代に彼が毎年のようにフランスへ行っていた際、シャペ調教師はいつも騎乗馬を用意してくれていた。そんな縁もあり、最近でも私の顔を見ればいつも「ノリはどうしている?」「ノリはまだ元気に乗っているのか?」と声をかけてくる。果たして今回、久しぶりに再会する機会はあるだろうか?個人的にはそんなことも気になっている。 (ターフライター)

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