【中山記念】ソーヴァリアント極上!軽い仕掛けで切れたラスト11秒2
2023年2月23日 05:25 春の中山開幕を告げる伝統のG2「第97回中山記念」の最終追い切りが22日、美浦&栗東の両トレセンで行われた。美浦Wコースでは昨年12月のチャレンジCを2年連続で制覇したソーヴァリアントがラスト1F11秒2とキレッキレの動きを披露。G1級のポテンシャルを秘める大器がG1馬3頭を相手に実力を存分に見せつける。
鞍上が軽く仕掛けただけで、その差は一瞬にして2馬身ついた。ラスト1Fは11秒2!ソーヴァリアントが美浦Wコースで極上の切れ味を披露した。タイキラフター、ヒラボクアルセウス(ともに3歳未勝利)を先導役に、6Fからスタート。16秒7→16秒0→15秒2と徐々にピッチを上げてコーナーへ。13秒2→12秒0で先団に取り付き、余力十分の手応えで直線に向くと最内から突き抜けた。
16日の1週前追いには横山武が騎乗して6F79秒1~1F11秒7の好時計をマーク。この日は6F84秒3と全体時計こそ遅かったが大竹師は「先週は全体時計を見た。今日はメリハリが利いて良かったです。前に馬を置いて、どういう形でどうかを見たかったのですが、冷静に走れていましたね」と満足げだった。
一昨年のチャンレンジCで重賞初制覇。その後、骨折し9カ月の休養を挟み、昨年のオールカマーで復帰。陣営が「デビュー以来、最高の出来」という状態で挑んだが、レース中に心房細動を発症して最下位(13着)に敗れた。そして再度、挑んだ昨年のチャレンジCで連覇を達成。指揮官は「オールカマーの時の出来が良かったことを否定はしない。今思えば骨折後の長期休養後で、フィジカルとメンタルが合致していなかったのかもしれない。体はできていたけど、気持ちが整っていなかった。フィジカルは高い次元で維持できている。今は気持ちも整って、両方のバランスがいいところに来ている」と胸を張った。
G1馬3頭を含め、重賞ウイナーが9頭も集まった豪華G2。勝てば大阪杯(4月2日、阪神)の優先出走権が与えられ、ここをステップにG1獲りの青写真も見えてくる。「初めての1800メートルですし、メンバーも一気に強くなる。あくまでも挑戦者の立場。チャレンジCを2回勝っただけですから。でもこの間のパフォーマンスを見ると、そう言われても仕方ないかな」。真の実力を示す時が来た。