聖奈 ワクワクの夢舞台!新装京都競馬場で初騎乗「楽しみしかない」

2023年4月21日 05:30

初めての京都競馬場での騎乗に意気込む今村聖奈(撮影・亀井直樹)

 22日にグランドオープンを迎える京都競馬場にプリンセス降臨。華やかなオープニングに色を添えるのは昨年JRA賞最多勝利新人騎手に輝いた今村聖奈(19=寺島)だ。京都は騎手を志した思い出の場所。「楽しみしかない」と胸を躍らせる。一流騎手との競演で沸かせるか。

 真っ白なキャンバスに筆先を落とすように、新たな京都競馬場の歴史が始まる。大きな「夢」を描くのは今村聖奈だ。新しくなった競馬場の印象を聞かれ、「近くて楽ですね」と笑ったが、もちろんジョーク。ここは特別な意味を持つ、彼女にとって思い出の場所だ。

 元ジョッキーの父・康成さん(現調教助手)に連れられ、あるいは同行をせがみ、ここで騎手という職業を志し、一流騎手になることを誓った。

 「いつも付いて行ってました。邪魔しに行ってましたね(笑い)。検量室上のスタンドの前の方で見てました。(18年京都開催の)JBCスプリントも見に行ったのを覚えてます。グレイスフルリープが勝って、ああ、ユタカさん(武豊)、負けた(マテラスカイ2着)って。秋華賞、エリザベス女王杯。京都のG1はほとんど見に行ってると思います」

 開幕週に騎乗がかなったのも彼女の思いが通じたからだろう。先立って行われた試乗会には参加できなかったが、いいイメージを膨らませている。

 「新しい競馬場で乗れるのは凄い新鮮です。ジョッキーなんか、だいたい同じ競馬場で乗りますから。(先輩騎手の)皆さんは“難しいし、凄いトリッキーで面白い”とおっしゃるので、それも楽しみ。お客さんも多いだろうし、楽しみにしています」

 デビュー年の昨年はCBC賞の重賞勝ちを含むJRA51勝、地方4勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手に輝いた。2年目の今年は現在JRA14勝、地方で4勝を挙げ軌道に乗るが、2年目なりの辛苦も味わっているようだ。それも「誰もが通る道」と冷静に受け止めているから強い。

 開幕週は土日で12鞍に騎乗する。新装なった京都のG1で騎乗し、真っ先にゴールを駆け抜ける日を夢見て、研さんの日々が続く。

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