【NHKマイルC】柴田大&畠山師タッグがミシシッピテソーロで「ドラマ」つくる

2023年5月4日 05:26

ウッドチップコースで追い切るミシシッピテソーロ(撮影・郡司修)

 【G1ドキュメント・美浦=3日】「もう、10年ですか?いや、本当に早いなあ」。そう穏やかに語ったのが、13年NHKマイルCを優勝した柴田大だ。当時、10番人気マイネルホウオウで悲願の平地G1初勝利を達成。ヒーローインタビューで大粒の涙を流す姿にファンは感動を覚えた。6年ぶりの参戦となる今年、コンビを組むのはミシシッピテソーロ。「思い出のレースです。3歳の早い時期のG1は何があるか分からないですからね」と意気込んだ。

 最終追いはWコースで行われた。気性的に行きたがる面があるが、前の2頭を目標に我慢を利かせる。直線は最内へ。馬なりのままスパッと切れると、イーデンテソーロ(3歳未勝利)に2馬身ほど先着した。時計は4F54秒8~1F11秒4。見守った畠山師は「先週それなりに時計を出しているから今日は無理をせず。体調が良くなって状態は上向いていますね。今回はプラス体重で出せそう」と満足そうだった。

 畠山師にとってもG1初勝利となった13年のNHKマイルC。折り合いが課題だったホウオウと向き合い、本番でその才能を開花させた。クイーンC(15着)で気持ちが先行し過ぎたミシシッピテソーロも、前走・ニュージーランドT(5着)で折り合いに進境。師は直線の長い府中マイルで戦える手応えを得ている。「最後までじわじわと伸びてくれたから。勝った時のような競馬ができないかなと思っている」。

 2人がG1でタッグを組むのはホウオウ以来、10年ぶり。「前走の競馬でオーナーサイドも満足してくれて。(柴田大も)すっかりベテランだからね」と畠山師。ニュージーランドTの敗戦を糧にできるのも10年前と同じ。「何かが起きるレースですからね」と笑う師の言葉に、高木はドラマチックな結末が待っている気がしてきた。

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2023年5月4日のニュース