【ヴィクトリアM】今浪厩務員 ソダシと最後の大仕事「連覇したい」

2023年5月11日 05:30

ソダシと今浪厩務員(撮影・亀井 直樹)

 【激ウマ情報】別れの時は刻々と近づいている。ソダシの担当・今浪隆利厩務員は9月20日が65歳の誕生日で定年を迎える。春2走(ヴィクトリアマイル、安田記念)を終えると、その後は放牧に出て秋に備える予定のため、愛馬のタイミングに合わせて前倒しするという。「6月いっぱい仕事をして、有給休暇を取って終わり」。注目され続けた白毛のG1・3勝馬に携わるプレッシャーは相当で「体がガタガタ」とぽつり。それでも「馬の力を出し切れるようにするだけ」と信念を貫き、多くの担当馬と向き合ってきた。

 ソダシの引き運動について「がくがくハミにかかっていくし音に敏感。暴れる時はきついし、何とかそれに耐えてはいるけどね」と語り、ひと呼吸置いて「アイツに比べたら…」と続けた。片時も忘れはしない、12年皐月賞で須貝厩舎(09年開業)にG1初勝利をもたらしたゴールドシップのことだ。現役時は「馬房で油断して、蹴られたことも1回か2回ある。つないでいなかったら殺されていたと思う(苦笑い)」と、かつての相棒を懐かしそうに振り返る。「最後だからね。連覇したい」。いつも通り、やるべきことをきっちりこなし、万全の状態で送り出すことに集中している。

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