【ヴィクトリアM】ソングライン スタミナ強化に手応え、林師「充実しています」

2023年5月11日 05:27

戸崎を背に3頭併せで追い切るソングライン(中央)(撮影・村上大輔)

 【G1ドキュメント・美浦=10日】オークス、ダービーが近づき、にぎわいが増してきた美浦トレセン。各陣営の感触を確かめるべく鈴木悠も大忙し。すると、前から足早に近づいてくる人の姿が。「なにか質問ありますか?なんでもお答えします」。ソングラインの調教を見届けた林師だ。

 いつも謙虚な林師には珍しい自信に満ちた表情。それもそのはず。Wコース3頭併せの最終リハは絶品の動き。うなるほどの手応えで迎えた直線。前を走るチュウワジョーダン(6歳1勝クラス)、ブロードマリー(5歳同)を早々とかわすと、馬なりのままラスト1F11秒3。余力たっぷりに先着した。

 新コンビを組む戸崎は3週連続の調教騎乗。「“もう一段階上げよう”という指示のもと、いい動きを見せてくれた。今週のひと追いで、状態は上がっていくと思う」と満足顔だ。

 連覇を狙って挑んだ前走のサウジアラビア遠征(1351ターフスプリント)は10着惨敗。林師は「仕上げが至らなかった」と振り返る。反省を踏まえ、中間は攻めを強化した。普段は坂路で軽めに済ませる2週前追い。今回はWコースでラスト1F11秒6と負荷をかけた。追い切り前日の火曜、土曜も、Wコースで長めに乗ってスタミナ面を強化。林師は「踏み込んだ調整ができた。前向きさが出たし、充実しています」と、その効果に手応え十分だ。

 昨年は牡馬相手に安田記念を制したが、牝馬同士のこのレースでは5着止まり。「本当に強い馬だし、素晴らしい馬。なんとか、もう一度大きいところを獲らせてあげたい」。陣営の思いが詰まった攻めの仕上げでリベンジに挑む。

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