【大井・帝王賞】メイショウハリオ史上初連覇!3頭追い比べの激戦、浜中「最後まで分からなかった」

2023年6月29日 05:30

<帝王賞>優勝したメイショウハリオ(撮影・会津 智海)

 春のダートチャンプを決定する中央交流重賞「第46回帝王賞」が28日、大井競馬場で行われた。2番人気メイショウハリオが外から差し切り、同レース史上初の連覇を飾った。勝ち時計は2分1秒9。5着までをJRA勢が独占した。

 ゴール前はJRAの強豪3頭による激しい叩き合い。内クラウンプライド、中テーオーケインズ、外がメイショウハリオ。大井の大歓声が最高潮に達したゴール前、わずかに前に出たのがメイショウハリオだった。昨年Vに続く勝利で、帝王賞史上初となる連覇を達成した。浜中は「“なんとかかわしてくれ”と思いながら乗りました。最後は本当に分からなかった。初めての連覇ということで凄くうれしいです」と満面の笑みで振り返った。

 人馬は大井の勝ち方を知っていた。道中は焦らず後方4番手付近を追走。ゆったりと自分のリズムを守り、3角付近から徐々にペースを上げる。上がり3Fはメンバー最速の36秒4。大井の長い直線をフルに使い、内クラウンプライドを鼻だけ差し切った。浜中は「返し馬、パドックから状態の良さを感じていた。いつもラストの直線の伸びがいい馬。勝負どころの反応も良かったです」と相棒の走りを称えた。

 46回の歴史を数える帝王賞で初めての連覇。岡田師は「ここまで成長してくれて何も言うことはないくらい。前走は左回りもクリアしてくれて、距離も1600~2000メートルまで大丈夫です」と目を細める。これで前走・かしわ記念からも連勝。近走もウシュバテソーロ、レモンポップなど強敵相手に好戦を続けており、その充実ぶりは際立っている。

 次戦は流動的ながら「予備登録をしているコリアC(9月10日、ソウル競馬場)が重賞(G3)になったし、視野に入れています。この先は飛行機の輸送にも慣れておきたいので」と岡田師は説明。その先に見据えるのはまだ未勝利の中央G1、そして来春に待ち構える中東のビッグレース。この日、生まれた“大井の帝王”。その夢は世界に続いている。

 ◆メイショウハリオ 父パイロ 母メイショウオウヒ(母の父マンハッタンカフェ) 牡6歳 栗東・岡田稲男厩舎 馬主・松本好雄氏 生産者・北海道浦河町の三嶋牧場 戦績22戦9勝(南関東4戦3勝) 総獲得賞金4億5130万5000円 馬名の由来は冠名+世界一速い鳥類ハリオアマツバメ

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