【CBC賞】マッドクール坂路軽快!持ったまま最速タイのラスト1F11秒6、池添師「まだまだ余裕」

2023年6月29日 05:18

坂路で追い切るマッドクール(撮影・亀井直樹)

 サマースプリントシリーズ第2戦「第59回CBC賞」のマッドクールもバルサムノートと同様、栗東坂路でラスト1F11秒6を計時。トップハンデ58・5キロ克服へ、態勢を整えた。

 マッドクールもこの日の栗東坂路で最速タイとなるラスト1F11秒6をマークした。2回目のハロー(馬場整地)明け直後に一番乗り。約530キロの芦毛がダイナミックな脚さばきで駆け上がってくる。終始、持ったままの手応えながら、チップを蹴り上げ力強く駆け上がった。それでも池添師は「しまいはまだまだ余裕があった」とさらり。追えば単独での最速時計が出ていただろう。

 重賞初制覇に向けて順調に調教メニューを消化。1週前追いは昨秋の知多特別1着以来のコンビとなる坂井を背にCWコースで6F80秒6~1F11秒3の好時計をマーク。指揮官は「先週はスイッチを入れるためにジョッキーに乗ってもらった。もう出来上がっているので、今朝は全体時計が速くならないように指示。ハロー直後で走りやすい馬場だったけど十分な動きでした」と合格点を与える。

 ただ、ハンデの話題になると「まだ納得がいっていない」と渋い表情。出走予定メンバーの中ではトップの58・5キロを背負う。前走の春雷Sで初めてオープンクラスV。同じオープン特別の鞍馬Sを制したエイシンスポッター(57・5キロ)より1キロ重いハンデを課された。「体のある馬だし重量泣きすることはないとは思うが」と力を込める。

 前走で負かした2着馬(キミワクイーン)が函館スプリントSを勝ち、2走前(シルクロードS3着)の上位2頭は高松宮記念でも連対。ハイレベルな相手に好走した実績は評価できる。芝の1400メートル以下では【5・0・1・0】と底を見せておらず、そのうち3勝を中京で挙げた。「スタートが速くて折り合いもつく。開幕週なら十分スピードを生かせる」と絶好の条件で重賞タイトルを狙う。

 陣営が見据えるのは3カ月後のG1舞台。「詰めて使うと良くない馬。ここから間隔を空けてスプリンターズS(10月1日、中山)に行ければ」と意気込む。スプリント界の新星がハンデを克服して大舞台へ突き進む。

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