【神戸新聞杯】シーズンリッチ 軽快に加速!シャープな伸びでラスト11秒5

2023年9月21日 05:30

角田河を背にCWコースにて併せ馬で追い切るシーズンリッチ(左)(撮影・亀井直樹)

 今週は東西G2が熱い。3枚の菊花賞切符を懸けたトライアル「第71回神戸新聞杯」の追い切りが20日、東西トレセンで行われ、栗東滞在の関東馬シーズンリッチは2週連続で角田河が騎乗。CWコース併せ馬で躍動感あふれる動きを見せ、夏を越しての成長をアピールした。

 人馬の息がぴったり合った。栗東滞在の関東馬シーズンリッチは角田河を背にBコース(ダート)で半周、脚慣らしをしてからCWコースへ。前半は折り合いを確かめながらサクセスシュート(4歳オープン)を4馬身追走。ラスト4F標識を過ぎ、徐々にペースを上げていく。直線は僚馬の内に進路を取ってギアチェンジ。頭の高いフォームながら、勢い良く加速して1馬身先着した。6F82秒7、ラスト1F11秒5と時計が示す通りのシャープな伸び。美浦に駆けつけた1週前(Wコース6F84秒0~1F11秒6)に続き、感触を確かめた角田河は「先週と比べると反応が良くなり、今朝はゴール板を過ぎてからもスピードが持続して、いい動きでした。頭は高いけど春先よりトモ(後肢)が入って、バランスが良くなりました」と相棒の成長をアピールした。

 初の関西遠征となった2走前の毎日杯で重賞初制覇。道中5番手から直線、馬群を割って差し切った。着差は半馬身でも完勝といえる内容。ただ、課題も残した。長距離輸送や不慣れな環境に戸惑い、レース当日は落ち着きを欠くシーンがあったという。前走・ダービー7着後は放牧で英気を養い、秋の始動戦で再び阪神へ。前回の経験を踏まえて今回、陣営は栗東滞在を選択した。先週金曜に美浦から移動。山崎助手は「毎日杯の時は競馬場に着いてからソワソワしていました。今は(栗東の)環境に慣れ、美浦にいる時と同じように落ち着いています」と滞在効果を強調する。

 毎日杯と同じ阪神外回りでも距離にして3Fの違いがある。角田河が「スタミナはある。瞬発力勝負になると分が悪いので積極的なレースを心がけたい」と言えば、山崎助手も「ダービーは切れ負けしたけど最後まで脚を使ってくれた。前めで持ち前のしぶとさを生かす形が理想」と思い描く競馬のパターンは一致した。母の父ハーツクライ、父ドゥラメンテの長距離砲がラスト1冠、菊花賞(10月22日、京都)に弾みをつける。

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