【府中牝馬S】大魔神×ディヴィーナ重賞初制覇!エ女王杯へ名乗り、佐々木オーナー「1勝できて良かった」

2023年10月15日 05:14

府中牝馬Sを制したディヴィーナ(右)(撮影・郡司修)

 “大魔神”の愛馬が再びG1ロードを席巻する。「第71回府中牝馬S」が14日、東京競馬場で行われ、元メジャーリーガー・佐々木主浩氏(55)所有の1番人気ディヴィーナが逃げ切って重賞初制覇。同じく佐々木氏が所有した母ヴィルシーナ譲りの勝負根性でエリザベス女王杯(11月12日、京都)に名乗りを上げた。

 惜敗続きに終止符を打った!5歳秋を迎えたディヴィーナがM・デムーロとコンビを組んで4戦目で重賞初勝利。これまでのレース運びとは一転、積極策が実った。スタートを五分に決めて、迷うことなくハナを奪いにいく。3角では後続を3馬身近く離す大胆な逃走劇。長い東京の直線も粘り強い末脚でしのぎ切り、猛追するルージュエヴァイユに鼻差で競り勝った。

 M・デムーロは「直線が本当に長く感じましたが、逃げを打てて良かった」と心地よさそうに汗を拭った。近2戦の中京記念、関屋記念は小差の2着。「いつもイレ込んでしまい、惜しい競馬が続いていた。だから気分良く行かせよう」。マイペースの逃げを決めて会心の笑みを浮かべた。

 ヴィクトリアマイル連覇(13、14年)を飾った母ヴィルシーナも管理した友道師は「ジョッキーとの相性が良かった。リズム良く乗ってくれました。お母さんに似ていて勝負根性がある。奥手の牝系だけど、確実に走ってくれる」と語った。ヴィルシーナの初子で、ディヴィーナの半兄にあたるブラヴァスは20年新潟記念を優勝。妹ディヴィーナが次に見据えるのは京都のG1舞台。同師は「距離は1600~1800メートルが合うと思うが、エリザベス女王杯を目指します」と語った。母、兄も所有し、東京競馬場で勝利を見届けた佐々木主浩オーナーは「遅咲きの血統を開花してくれた。自分の持ち馬が今年勝っていなかったので1勝できて良かった」と大喜び。母子G1獲りに期待を膨らませた。

 ◆ディヴィーナ 父モーリス 母ヴィルシーナ(母の父ディープインパクト)18年2月24日生まれ 牝5歳 栗東・友道厩舎所属 馬主・佐々木主浩氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績17戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億6238万6000円 馬名の由来は「神がかっている(スペイン語)」

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