【マイルCS】シュネルマイスターに待った!ビーアストニッシドの先行力
2023年11月17日 05:26 【G1ドキュメント・栗東=16日】栗東滞在シュネルマイスターの最高潮を目の当たりにして腰が引けたオサム。が、穴党として簡単に白旗を上げることはできない。水曜の最終追いで一頭一頭入念にチェック。思わず身を乗り出した馬がいた。ビーアストニッシドだ。前走手綱を取った田中健(レースは和田竜)を背に、坂路4F54秒2~1F12秒6という手控えた時計の中にも闘争心が光る。気性的な難しさは相変わらずのようだが、この個性ともいえる激しさに惹(ひ)かれるのだ。
木曜、飯田雄厩舎を訪ねると指揮官は強気だった。決してマスコミに向けたリップサービスではない。真剣に勝てる可能性を見据えていた。こうだ。
「叩いて具合は良さそうだし距離が短くなるのもいい。いろいろ使ってきたが、やはりマイルの距離が合う。まともに走れば、力差はないと思っている」
飯田雄師が根拠の一つとして挙げたのが、春のマイラーズC。6着でも勝ったシュネルマイスターとは0秒3差。しかも大きな不利があったという。
「直線は前が詰まって、ゴール前は追えなかった。本来は距離に関係なく、最後まで頑張れる馬だから」
レースVTRでは分かりにくいが、裁決パトロールを見れば一目瞭然。内外から押し込まれ、ブレーキを踏む形に。スムーズなら、もうひと伸びできたはず。末脚切れる差し、追い込み勢に人気は集中しそうだが、この馬の先行力こそ脅威。穴は先行馬だと注意を喚起しておく。