【ジャパンC】リバティアイランド一心不乱!打倒イクイノックスへ究極仕上げ、キレ絶品ラスト11秒0

2023年11月23日 05:30

川田将雅を背にCウッドをレッドラグラス(右)と併せ馬で追い切るリバティアイランド

 競馬の祭典「第43回ジャパンC」(26日、東京)の追い切りが22日、東西トレセンで行われ、史上7頭目の牝馬3冠を達成したリバティアイランドは主戦の川田将雅(38)を背に栗東CWコースでラスト1F(200メートル)11秒0とこの日最速の鋭い伸びを披露。レーティング世界1位のイクイノックスとの初対戦に向けて究極の仕上がりをアピールした。同レースの出走馬&枠順は23日に決まる。

 まるで瞬間移動だ。3冠牝馬リバティアイランドは最終追いで究極の切れ味を発揮した。川田を背にCWコースでレッドラグラス(3歳1勝クラス)を5馬身追走する形でスタート。徐々に差を詰めるも直線に入って僚馬とはまだ3馬身差あった。それでも内から忍び寄ると並ぶ間もなく一瞬で抜き去り、2馬身先着。鞍上は「あれくらいの距離を取っていないと思うような形でゴール前を迎えられない。距離を取りつつ、この馬の動きをつくりながら、いい動きができていたと思います」と感触を口にした。

 マークした全体時計6F80秒7は自身の自己ベストを0秒8も更新。ラスト2F22秒2、1F11秒0はこの日最速タイムだった。「ちょうどいいと思います。(秋華賞前と比べて)良くなりました」とジャッジ。管理する中内田師も「全体的な雰囲気が良くなっているし体の張りも良くなった。それに伴って動きも良くなった印象を受けます」と秋初戦からの上積みを強調した。

 秋華賞で史上7頭目の牝馬3冠を達成。そこから中5週で東京芝2400メートル戦に向かうローテは春のオークスと同じ。1週前にCWコースの軽めの時計で抜くところをつくり、最終追いで騎手が騎乗。メリハリのある調整方法はオークス当時のパターンを踏襲した。

 そのオークスは6馬身差の圧勝。勝ち時計2分23秒1は過去に3歳でジャパンCを制した3冠牝馬の12年ジェンティルドンナ=2分23秒6、18年アーモンドアイ=2分23秒8よりも速かった。川田は「オークスの時に結果として直線はジャパンCを見据えての競馬になりました。ジャパンCに向かえるかどうかを確認するような形になり、あの時点で向かえるなと思いました」と振り返る。

 超豪華メンバーが集う頂上決戦。JRA・G1・2勝以上の現役馬5頭(引退発表済みのカフェファラオは除く)が全てそろった。中でも世界一ホース・イクイノックスとの対決に注目が集まる。川田は「イクイノックスという素晴らしい馬がいて、リバティが挑むという構図を、多くの競馬ファンが楽しみにしてくれていると思っています。久しぶりにチャレンジャーとして臨むレースになりますので、しっかり胸を借りて走りたいなという思いです」。最高のパートナーとともに世界一の壁に挑戦する。

 《5年ぶり3歳馬Vなるか》リバティアイランドを除いた歴代3冠牝馬6頭のうち、近3頭はジャパンCで古馬と初対戦。12年ジェンティルドンナ、18年アーモンドアイが秋華賞から連勝を飾った。リバティアイランドが勝てばアーモンドアイ以来、5年ぶり8頭目の3歳馬Vとなる。

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