【ジャパンC】イクイノックス威風堂々!さすが“最強馬”反動なし G1・6連勝へ万全
2023年11月23日 05:30 レーティング世界ランク1位(129ポンド)の現役最強馬に一点の曇りなし。「第43回ジャパンC」の最終追い切り。イクイノックスは美浦Wコース3頭併せで軽快な走りを披露。G1・6連勝へ万全をアピールした。
世界最強馬に「限界」など存在しない。衝撃の“世界レコード”で完勝した天皇賞・秋から、キャリア最短となる中3週。並の馬なら反動が出てもおかしくない。だが、イクイノックスは違う。「いつも通り」(木村師)にタスクをこなし、不安を一蹴してみせた。
Wコースでの最終リハは、前走と同じ3頭併せ。直線は内カーペンタリア(4歳3勝クラス)、外サスツルギ(3歳3勝クラス)の間へ。左右からのプレッシャーを問題にせず、この馬本来のしなやかなフォームでギアチェンジ。いつもと変わらぬ切れ味で、馬なりのまま併入した。
5F67秒5~1F11秒3の計時は前走・天皇賞時(同67秒6~11秒3)とほぼ同じ。内容、数字からも疲労は感じられない。木村師は「スタートから元気良く出て行って、道中折り合えているか、しっかり我慢できているか。あとはライダーの指示でしっかりゴールに向かって走れるか。基本的なことを見たかった。(動きは)良かったと思います」。求める課題はあっさりクリアした。
前走直後は、さすがにぐったりした様子だったという。師は「(レース)当日、翌日は結構走ってくれたんだな、というような体つきでした」と振り返る。だが、今春のドバイ遠征、宝塚記念前の栗東調整と厳しい環境でもまれたことで体質が強化。回復は早かった。Wコースでの1週前追いで5F66秒2、19日には坂路で4F52秒7の好時計。日を重ねるごとに状態は良化している。
3冠牝馬リバティアイランドとは初対戦。恐らく年度代表馬の座を決する一戦となる。ルメールは「彼女は今年負けなしのパーフェクト。瞬発力も凄い。4キロの重量差は結構大きい」。その強さに敬意を表した上で「でもイクイノックスは世界一の馬。勝つ自信を持って乗りたい」ときっぱり。指揮官も「世界から注目されているのは十二分に分かっている。非常に多くの方が、彼の素晴らしい走りを期待していることも。なんとか応援してくださるファンに喜んでもらいたい」と祈るように締めくくった。限界などない。再び世界を驚嘆させる走りを披露するだけだ。
《G1だけの純粋な6連勝なら初》イクイノックスは今回VならG1出走機会6連勝で最多記録に並ぶ。テイエムオペラオーは連勝期間中に大阪杯(G1昇格前)4着、ロードカナロアはセントウルS2着とそれぞれG2での敗戦があり、G1だけの純粋な6連勝となれば史上初のケースとなる。また、イクイの父キタサンブラックは16年ジャパンCを制覇。息子が勝てば史上6組目の父子制覇となる。